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電動昇降デスク

電動昇降デスクの昇降速度|秒に揃えると2.0倍の差が1.4倍に縮む

mono-buzz 編集部

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この記事で分かること

公表値を読み解いて、選ぶ基準を整理。

電動昇降デスク6製品の昇降速度は mm/s・cm/秒・秒と単位が割れている。1回動かすのに何秒かかるか知りたい人へ、昇降範囲を速度で割って秒に揃え直し、速度2.02倍の差が端から端までは1.40倍に縮むこと、連続使用の枠が20分あたり3往復にあたることを公表値から読み解いた。

THE REASON BEHIND THE CHOICE

公表資料から、疑問を読み解く。

公開資料に基づく記事です。実機による検証は行っていません。

6製品の昇降速度を秒に揃え直した横棒グラフ。端から端まで動かす時間は16.3秒・17.1秒・19.2秒・22.7秒で、速度が40mm/sと19.8mm/sで2.02倍離れているのに時間の差は1.40倍にとどまり、10cmあたりに直すと2.5秒・2.6秒・4.0秒・5.1秒で差が2.02倍に戻る。残る2製品は速度が公表されておらず秒に直せないことが読み取れる
目次

昇降デスクの商品ページを3つ開くと、昇降速度の欄がこうなっています。「40mm/s」「1.98cm/秒」「上昇23.0秒 下降22.92秒」。単位が3通りに割れていて、そのままでは大小を並べることもできません。

知りたいのは1つのはずです。座り高さから立ち高さまで、1回動かすのに何秒待つのか。

6製品を耐荷重の書き方で並べた比較記事では、速度は製品ごとの解説に散ったままで、秒に直したのは1点だけでした。ここではその続きとして、6点の昇降速度を全部「秒」に揃え直します。 2026年9月時点のメーカー公表値です。

公表値は、単位も置き場所も揃っていない

まず、そのままの表記で並べます。

製品昇降範囲昇降速度(公表表記のまま)どこに書いてあるか
FLEXISPOT E7H63.5〜128.5cm40mm/s公式サイトの仕様表(脚フレームの欄)と公式ブログ
FLEXISPOT E7セット58〜123cm38mm/s公式ブログの比較表だけ
アイリスオーヤマ DST-1200720〜1200mm最大速度 25mm/s商品情報サイトの仕様表と公式通販
山善 AED-146071〜116cm1.98cm/秒 / 上昇23.0秒 下降22.92秒 ほか速度は特設サイト、秒は公式通販。商品情報サイトに行なし
山善 ELD-FS + T140071-117cm記載なし脚のページにも天板のページにも行なし
FEZIBO 幅140×奥行7072〜118cm記載なし日本語のメーカー公式サイトが無い

割れているのは単位だけではありません。同じFLEXISPOTでも、E7Hは仕様表に速度があり、E7セットは公式ブログの比較表にしかない。 上限だとラベルに書いているのは、アイリスの「最大速度」だけです。

そして速度と昇降範囲が両方そろうのは6点で4点でした。残る2点は割る相手が無く、この先の計算に入れられません。

昇降範囲を速度で割ると、秒が出る

昇降範囲の上限から下限を引けば、端から端まで動く距離が出ます。それを速度で割る。

製品端から端まで動く幅端から端まで10cmあたり
FLEXISPOT E7H650mm16.3秒2.5秒
FLEXISPOT E7セット650mm17.1秒2.6秒
アイリスオーヤマ DST-1200480mm19.2秒4.0秒
山善 AED-1460450mm22.7秒5.1秒
山善 ELD-FS + T1400460mm記載なしで計算できない記載なしで計算できない
FEZIBO 幅140×奥行70460mm記載なしで計算できない記載なしで計算できない

耐荷重・昇降範囲・天板厚をふくめて6点を横に並べたものは6製品の耐荷重と昇降範囲を公表値のまま並べた比較記事にあります。この記事は、そこから速度の1列だけを取り出しています。

速度は2.02倍離れているのに、時間は1.40倍しか違わない

いちばん速いE7Hの40mm/s と、いちばん遅い山善 AED-1460 の1.98cm/秒=19.8mm/s。比は2.02倍です。ところが端から端までの秒数は16.3秒と22.7秒で、比は1.40倍にしかなりません。

速いほうは動く距離も長いからです。E7Hは650mm、AED-1460 は450mm動く。距離の比が1.44倍で、2.02 ÷ 1.44 = 1.40。ここで打ち消し合っています。

だから「端から端まで何秒か」で比べると、差が実際より小さく見えます。 距離を揃えると戻る。10cm動かすのに何秒かで並べ直すと2.5秒・2.6秒・4.0秒・5.1秒で、両端の比は2.02倍に戻ります。

この10cmあたりの秒数はそのまま使えます。座りと立ちで何cm差があるかさえ分かれば、掛けるだけ。 差が35cmなら、E7Hは8.8秒、AED-1460 は17.7秒で、1回の切り替えに約9秒の差が出ます。

山善の4つの秒数は、どれとどれが対なのかが書かれていない

山善の公式通販は、昇降スピードの欄に秒を4つ並べています。「上昇23.0秒 下降22.92秒/上昇23.73秒 下降22.01秒」。前の2つは差が0.08秒、後ろの2つは差が1.72秒。同じ行に、20倍以上ちがう2組が並ぶ。 4つのどれが幅120cmでどれが幅140cmの値なのかも書かれていません。

昇降範囲45cm(71→116cm)を特設サイトの1.98cm/秒で割ると22.7秒。公表の4つのうちいちばん近い22.92秒とは0.2秒差、いちばん遠い23.73秒とは1.0秒差です。その1.0秒は、この製品の速さでいえば約2cmぶん。 比較記事は同じ突き合わせを速度の側から見て 45cm ÷ 23.0秒 = 1.96cm/秒 と検算しました。どちらから見ても数字は合いますが、採る秒数を変えると1秒動く、という形です。

部材で買うと、速度の公表そのものが消える

山善 ELD-FS + T1400 は、脚と天板を別の型番で組む構成です。脚のページにも天板のページにも、昇降速度の行がありません。 昇降範囲「71-117cm」から動く幅46cmは出るのに、割る相手だけが無い。

同じ山善の特設サイトには、構成が一致する完成品ELDシリーズの「昇降スピード 3.14cm/秒」があります。当てはめると 460mm ÷ 31.4mm/s = 14.6秒で、6点でいちばん速い数字になります。ただし山善は、部材で組んだものと完成品が同じだとは書いていません。 比較記事が完成品の耐荷重80kgを同じ理由で採らなかったのと同様、これも当てはめとしてしか読めません。速度の公表が消えると、いちばん速いかもしれない1点が表から落ちます。

この製品は、6点で唯一、昇降速度と製品重量の両方が公表されていない1点でもあります。速度が記載なしなのはこの製品とFEZIBOの2点、重量が記載なしなのはこの製品とFLEXISPOT E7セットの2点で、重なるのはここだけです。重量の側で何が出せて何が出せないかは重量と梱包の公表値を読み直した記事にまとめました。

連続2分・停止18分は、20分あたり約3往復にあたる

連続して動かせる時間を書いているのは、6点でアイリスオーヤマ DST-1200 の1点だけです。「連続使用時間|連続使用2分、停止使用18分」。比較記事は、480mm ÷ 25mm/s = 約19.2秒なので2分の枠には収まる、と書いて止めました。ここから先を出します。

上げて下げてで1往復なら38.4秒。 連続2分=120秒の枠に入るのは3往復(115.2秒)までで、4往復目(153.6秒)は入りません。そのあと18分は動かせない。20分あたり3往復が上限、1時間なら9往復という読み方になります。

端から端まで動かす前提なので、いちばん厳しい数え方です。10cmあたり4.0秒なので、35cmずつなら1往復28秒、同じ枠に4往復入ります。残る5点にはこの行そのものがありません。枠が無いのではなく、書かれていない。

モーター数を書いた製品だけを速度で並べると、帯が重ならない

モーター数を仕様表の独立した行に持つ製品は、6点で1つもありません。山善 AED-1460 は商品特徴の本文に「エントリーモデルは1モーターながら」、山善の完成品は特設サイトの本文に「2モーター」、FLEXISPOTの2点は公式ブログに「デュアルモーター」。アイリスとFEZIBOは記載なし。書いてある製品だけを速度で並べます。

モーター数製品昇降速度
1モーター山善 AED-1460(商品特徴の本文)19.8mm/s(1.98cm/秒)
1モーター今回は候補から外れた別社の脚(公式FAQ)25mm/s
2モーター山善の完成品ELDシリーズ(特設サイトの本文)31.4mm/s(3.14cm/秒)
2モーターFLEXISPOT E7セット(公式ブログ)38mm/s
2モーターFLEXISPOT E7H(仕様表と公式ブログ)40mm/s

1モーター側は19.8〜25mm/s、2モーター側は31.4〜40mm/s で、帯が重なりません。 モーター数を書いていないアイリス DST-1200 の25mm/s は、1モーター側の上端と同じ値です。

ここから言えるのは「アイリスは1モーターとみられる」まで。並んでいるのは5点だけで、速度を決めるのがモーターの数だけとも限らないので、それ以上には踏み込めません。

購入者レビューには、遅いという不満が出ていない

速さへの評価は、FLEXISPOTの2点と山善 AED-1460 の3製品にまたがって出てきます。昇降が速くて待たされない、速度に無理がない、という受け止めです。逆に、遅いという不満は6点のどれにも出ていません。 端から端まで16秒から23秒という幅は、待たされたと書かれるほどの差にはなっていない、と読めます。

代わりに出てくるのは音の話で、山善の2点では静かだという評価と、動く音がやや気になるという報告が同じ製品に並びます。ただし昇降時の音は、6点とも測定距離も荷重条件も公表されていません。 速度は秒に揃え直せましたが、音のほうには足場がありません。値が書かれているのも6点で2点だけで、条件のない素の値は36dBの1つ。 その1つを速度の列と突き合わせたものは昇降時の音の読み方をまとめた記事にまとめました。

では、何を見ればいいのか

  • 昇降範囲と速度が両方そろっているか — 片方でも欠けると秒に直せません。6点で4点だけでした
  • 単位ではなく、距離を揃えた秒で見る — 10cmあたりに直せば、mm/s も cm/秒 も 秒 も同じ土俵に乗ります。端から端までの秒数だけで比べると、昇降範囲の広い製品ほど不利に出ます
  • 自分が実際に動かす幅を先に決める — 座りと立ちの高さの差に10cmあたりの秒数を掛ければ、待ち時間が自分の数字になります
  • 連続使用時間の行があるか — 書いてあるのは1点だけ。書いていない製品に枠が無いという意味ではありません

買う前と、買ったあとにやること

  1. いま座っている高さと、立って作業したい高さを測る — 差が何cmかが分かれば、10cmあたりの秒数を掛けるだけで待ち時間が出ます
  2. その差を、候補の昇降範囲に当てる — 昇降範囲が天板を含む値かを書いているのは6点で1点だけです。各社の書き方は6製品の耐荷重と昇降範囲を公表値のまま並べた比較記事にまとめました
  3. 1日に何回動かすつもりかを数える — 枠が書いてあるのは1点だけ、その1点は20分あたり3往復です
  4. 届いたら、機器を載せる前に端から端まで数往復させる — その秒数が、公表値から出した秒数に近いかを見ておく
  5. モニターとPCを載せて、もう一度同じ往復をする — 速度の条件を書いた社が6点で0なので、自分の机での秒数は載せたあとの値のほうです

昇降速度の欄は単位が3通りに割れ、置き場所も社ごとに違いました。それでも昇降範囲さえ公表されていれば、秒には直せます。 数字が並んでいないときは、割る相手を探すほうが早い。

次のステップ

条件が分かったら、製品を比較。

各製品の対応条件と注意点を確認して、候補を絞りましょう。

電動昇降デスクの比較を見る →

読み終えたあとに

  • 待ち時間が秒で並んだあとでも、そこから1台を選ぶ段では、耐荷重がどの条件で書かれた値なのか、昇降範囲が天板を含む数字なのかで止まることがあります。

    電動昇降デスク6製品の比較記事

    秒に直せたのは6点で4点で、残る2点を含めて並べる列は耐荷重と昇降範囲のほうにあります。

    同じ60kgが1社の中で4通りに書かれることを、6製品ぶん並べています。

  • 自分の机での秒数は機器を載せたあとの値だと分かったあと、その机に何をどう載せるかを決める段では、支える側の器具が条件をどこまで書いているかが残ることがあります。

    モニターアーム5製品の比較

    アーム側には、耐荷重の上限に寄せると昇降幅がメーカー表記の約3分の2に縮むと条件つきで書いた製品が1点あります。

    対応天板厚と耐荷重を、クランプ時とグロメット時に分けて5製品ぶん並べています。

座っている高さと立って使いたい高さの差は、机を決める前でもあとでも同じように測れます。この時点で1台に絞らなくても構いません。

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運営者

mono-buzz 編集部

メーカーの公開仕様と購入者レビューを読み込み、各社で書き方の揃わない数字を同じ条件に並べ直しています。実機は持たないため、使用感はレビューに共通する指摘として扱い、価格は目安を示し、最新の金額は販売先で確認していただく形にしています。