HOW TO CHOOSE
デスク下ケーブルトレーデスク天板の厚みの測り方|クランプ式ケーブルトレーが付くか買う前に確かめる
この記事で分かること
公表値を読み解いて、選ぶ基準を整理。
クランプ式のケーブルトレーが自分の机に付くかは、天板の厚みで決まる。買う前に確かめておきたい人に向けて、縁で測ると薄く出る理由、メーカー表記の下限ぎりぎりを避けたほうがいい理由、厚み以外に付かなくなる条件をまとめた。
THE REASON BEHIND THE CHOICE
公表資料から、疑問を読み解く。
公開資料に基づく記事です。実機による検証は行っていません。
目次
ケーブルトレーが届いた。天板に挟もうとしたら、クランプが閉じきらない。あるいは閉じたのに、手を離すとずるずる下がってくる。
商品ページには「対応天板厚 約18mm〜約50mm」と書いてあった。ではうちの机は何mmなのか。
クランプ式のケーブルトレーで最初に確かめるのは、天板の厚みです。 そしてこの数字は、測らないと分かりません。カタログに天板厚が載っているデスクでも、実測と数mm違うことがあります。
「対応天板厚」を読むだけでは足りない理由
下限ぎりぎりは、挟めても保持できるとは限らない
デスク下ケーブルトレーの対応天板厚は、各社で書き方が揃っていません。4製品を並べた記事では、下限が 1mm・5mm・18mm・記載なし と割れていました。
厚さ1mmの天板は現実には存在しません。この数字はクランプが物理的に閉じきる位置であって、安定して保持できる厚みを指したものではない、と読むのが自然です。
実際、購入者からは天板の厚みが1cm未満だとクランプが固定しにくいという報告が出ています。その製品のメーカー表記の下限は0.1cm。メーカー表記の範囲に入っていても、下限の付近は「挟めるが保持できるとは限らない」領域だと考えたほうがいいです。
実測がメーカー表記の値とずれる
塗装、面取り、突板の貼り方で数mm変わります。中が空洞のハニカム構造の天板では、縁と中央で厚みが違うこともあります。
測る位置で答えが変わる
これが一番見落とされます。天板の縁は、角を斜めや丸に削る面取り加工がされていることが多い。 そこで測ると、実際より薄い数字が出ます。
クランプが実際に噛むのは縁から数cm内側です。そこで測らないと、意味のある数字になりません。モニターアームをグロメット固定にする場合は、測る位置が変わります。 噛むのは穴の周りなので、グロメット穴の径と天板厚の上限を並べ直した記事のとおり、そこで測ることになります。当て方そのものは同じです。モニターの上に載せるタイプになると、測るのは天板ではなくモニターの厚みです。 その範囲を数直線に重ねた記事では、0.7〜6cm や 約1〜5cm という範囲は公表されているのに、モニターのどこで測った値かは2社とも書かれていませんでした。 同じ「どこを測るのか」でも、答えの有無が逆になります。
測り方
冒頭の図が、そのまま手順の要約になっています。
- ノギスがあればノギス。 無ければ定規でも足ります
- 測る位置は、クランプを付ける場所。 天板の縁から5〜10cm内側です。縁そのものではありません
- 面取りを避ける。 縁が斜めや丸に削られている部分は薄い。削られていない平らなところで測ります
- 2〜3箇所を測る。 左右で厚みが違うことがあります
- 塗装や化粧板を含んだ厚みを取る。 クランプが挟むのは塗装ごとなので、それが実寸です
定規で測るときは、天板の下から当てて上端を目で追うとずれます。厚紙を2枚、天板の上面と下面に当てて、その隙間を測るほうが読み取りやすい。スマートフォンのケースなど、厚みの分かっているものを当てて比べる手もあります。
測った厚みで、選べるものが決まる
前述の4製品のメーカー表記の値を、厚みの側から引き直すとこうなります。
| 測った厚み | メーカー表記の範囲に入る製品 | 備考 |
|---|---|---|
| 1mm未満 | なし | クランプ式は範囲外 |
| 1〜5mm | IMILLET のみ | メーカー表記の下限の付近。固定しにくいという報告がある |
| 5〜18mm | IMILLET / サンワダイレクト 200-CT010BK | エレコムは下限18mmで外れる |
| 18〜45mm | クランプ式3製品すべて | 一般的な事務机はここに収まることが多い |
| 45〜50mm | IMILLET / エレコム | 200-CT010BK は上限45mm |
| 50〜55mm | IMILLET のみ | 上限55mm |
| 55mm超 | なし | クランプ式は範囲外 |
下限ぎりぎりではなく、範囲の中ほどに収まる製品を選ぶ。 天板が15mmなら下限18mmの製品はその時点で外れますし、下限5mmの製品を選んでも余裕が大きいとは言えません。
厚みが範囲を外れる場合は、ネジ止め式か、天板に固定しない置き型を検討することになります。
厚みが合っていても、付かないことがある
天板下は、思っているより何かが通っています。
- 引き出し・キーボードトレー — 天板下の空間を先に占めています
- 幕板 — オフィスデスクの前面や背面にある板。クランプの奥行きが届きません
- 配線ダクト — 天板の奥にあるものは、トレーの取り付け位置と競合します
- 補強バー — 天板裏に金属のバーが通っていると、その位置には挟めません
- 脚の付け根 — 脚が縁の近くに付いていると、クランプを掛ける場所がありません
- モニターアームのクランプ — 同じ天板の縁を取り合います。干渉したという報告があります
- クランプ式のデスクライト — これも縁を挟みます。デスクライト5製品の比較では、対応する厚みを「上限だけ」書く製品と「下限つき」で書く製品に割れていて、下限を書いているのは5製品で1つだけでした
- 天板の縁の丸み — 大きく丸められていると、クランプの平らな面が密着しません
そしてもうひとつ。どの製品も「天板の縁から何cm内側に付くのか」を公表していません。 4製品を並べて分かったことのひとつです。膝が当たるかどうかも、座ったときの快適さも、この寸法で決まるのですが、比較する材料がない。
取り付けたい位置に手を入れて、縁から15cmくらいまでの範囲に障害物がないかを先に触って確かめておくと、届いてから困りません。
ネジ止め式を選ぶ場合
ネジ止め式には厚みの上限がありません。代わりに材質が条件になります。
- 金属天板 — ネジが効きません
- 薄い化粧板 — ネジ山を保持できません
- ハニカム構造 — 表面の板だけでは保ちません
- ガラス・大理石 — 打てません
厚みについても下限はあります。ネジの長さぶんの厚みがないと、天板を貫通します。
注意したいのは、ネジ止め式のほうが机側の条件は厳しいのに、その条件を公表していない製品があることです。今回並べた製品のうちネジ止め式の1つは、対応天板厚も材質も書いていませんでした。買う前に確かめる手段がない、ということになります。組立と付属品を4製品で読み比べた記事で見たとおり、その製品の付属品の一覧も「ボルト×5」とあるだけで、長さも、天板に締める物なのかも書かれていません。上に書いたネジの長さぶんの厚みを、ボルトの側から見積もることもできません。
天板の材質が分かっている人、すでに何かをネジ止めしたことがある人向けの方式です。
測ったあとにやること
- 測った厚みをメモしておく — モニターアームやマイクアーム、クランプ式のデスクライトを買うときにも同じ数字を使います
- メーカー表記の範囲の中ほどに入る製品に絞る — 下限ぎりぎりを避ける
- 天板下の干渉物を確認する — 引き出し、幕板、補強バー、脚の付け根
- 座って膝の位置を決める — トレーの奥行きは11〜16cmあります。電源タップを横に倒して入れる場合は、この奥行きがプラグ込みの厚みと比べる列にもなります
- 候補が決まったら仕様を見比べる — デスク下ケーブルトレー4製品の比較記事に、対応天板厚のほか耐荷重・外寸・付属品をまとめています
厚みを1回測っておくと、選択肢が3つに絞られるのか1つしかないのかが、その場で分かります。届いてから気づくより、ずっと安く済みます。