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モニターアーム

モニターアームのグロメット穴|3製品の径が重なるのは8.5〜20mmだけ

mono-buzz 編集部

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この記事で分かること

公表値を読み解いて、選ぶ基準を整理。

モニターアーム5製品のグロメット固定を、穴の径と天板厚の上限と端からの距離で並べ直した。机にすでにある配線口を使いたい人へ、公表されている3製品の径が重なるのは8.5〜20mmだけで、クランプから替えると上限が製品ごとに逆へ動くことを読み解いた。

THE REASON BEHIND THE CHOICE

公表資料から、疑問を読み解く。

公開資料に基づく記事です。実機による検証は行っていません。

5製品のグロメット穴の径をメーカー公表値のまま数直線に重ねた図。サンワ 100-LA018 が8.5〜60mm(推奨8.5〜30mm)、100-LAC002W が8.5〜20mm推奨、エルゴトロン LX が8〜51mm(販売ページは8〜50mm)で、3本が重なるのは8.5〜20mmの帯だけ。エレコム DPA-SL07BK と Amazonベーシックは径の記載そのものが無く、灰色の帯で示している
目次

机の天板に、配線を通す穴がすでに開いている。縁を挟まなくても、その穴にアームの支柱を通せば済みそうに見えます。商品ページにも「Cクランプ式とグロメット式の両方の取り付けパーツが付属」と書いてある。

ところが、その穴を使えるかを決める数字は、たいてい商品ページにありません。穴の径を書いているのは5製品のうち3製品で、3製品とも値があるのは組立説明書か公式ユーザーガイドの中です。

モニターアーム5製品を対応天板厚で比べた記事は、その穴径を並べたところで止まっています。ここでは3つの帯を重ねて、同じ配線口をどこまで使い回せるのかを出します。2026年9月時点のメーカー公表値です。

穴の径を書いているのは3製品で、載っている場所も違う

製品グロメット穴の径どこに載っているか
サンワダイレクト 100-LA018直径8.5〜60mm(推奨8.5〜30mm)組立説明書 Ver.1.3 のみ。商品ページには無い
サンワダイレクト 100-LAC002W直径8.5〜20mmを推奨組立説明書 Ver.1.1 のみ。商品ページはグロメット固定に触れない
エルゴトロン LX(45-241-224)8〜51mm/8〜50mm公式ユーザーガイドと販売ページ。値が1mm違う
エレコム DPA-SL07BK記載なし同梱品にグロメット用の下プレートとボルトはある
Amazonベーシック(DS-MADSBE)記載なし取扱説明書のPDFは全ページ画像

書き方も揃っていません。100-LA018 だけが対応する範囲と推奨する範囲を分けて書き、100-LAC002W は推奨しか書かず、エルゴトロン LX は推奨という語を使わずに範囲を1つ出します。しかもその LX の値は、同じエルゴトロンの資料で1mm割れている。原値が2インチ(50.8mm)で、公式ユーザーガイドは51mm、販売ページは50mmに丸めています。どちらが正しいとは決められません。

3本の帯を重ねると、共通で成立するのは8.5〜20mm

推奨まで含めた値をそのまま重ねます。下限のいちばん大きい値と、上限のいちばん小さい値を取るだけです。

  • 下限:8.5 / 8.5 / 8 → 8.5mm
  • 上限:30 / 20 / 51 → 20mm

3製品で共通して成立するのは、直径8.5〜20mmの帯だけです。 幅にすると11.5mm。上限を決めているのは 100-LAC002W の20mmで、この1製品が抜ければ帯は51mmまで伸びます。

推奨を外して「対応する」と書かれた値だけを見ると、話が変わります。範囲として対応を書いているのは 100-LA018(8.5〜60mm)とエルゴトロン LX(8〜51mm)の2つで、重なりは8.5〜51mm。幅42.5mmで、さきほどの帯の約3.7倍です。販売ページ側の50mmを採れば41.5mm、約3.6倍。

つまり、同じ配線口を使い回せるかどうかは、推奨を条件として読むかどうかで3倍以上変わります。 「推奨」を外れると付かないのか、付くけれども安定しないのかは、どの説明書にも書かれていません。

下限の 8 と 8.5 の差は、出所が違うだけです。LX の8mmは 0.31インチ(7.87mm)の換算値で、サンワダイレクトの8.5mmははじめからミリの値。0.5mmの差に意味があるかは読み取れません。

クランプからグロメットに替えると、天板厚の上限は4方向に動く

穴の径が通っても、天板の厚みで外れることがあります。しかもこの上限は、取り付け方を変えると動きます。

製品クランプ時グロメット時上限の動き
サンワダイレクト 100-LA01810〜50mm10〜60mm+10mm
サンワダイレクト 100-LAC002W10〜80mm10〜60mm−20mm
エルゴトロン LX(45-241-224)60mmまで57mmまで−3mm
エレコム DPA-SL07BK約12〜約50mm約12〜約50mm±0
Amazonベーシック(DS-MADSBE)1.0〜10.2cmの1値記載なし定義されていない

上がる・下がる・動かない・そもそも定義されない。5製品が4方向に散っています。 「グロメットのほうが厚い天板に付く」も「薄い側にしか付かない」も、カテゴリの性質としては言えません。

同じサンワダイレクトの2製品でも向きが逆です。ただしグロメット時の値は2製品とも10〜60mmで一致していて、逆になるのはクランプ側の上限が50mmと80mmで違うから(80mmのほうは、部品の取付位置を変えて到達する2レンジの合成です)。

並べ直すと、もう1つ見えます。クランプ時の上限は 50・80・60・50・102mm で、最も厚い製品と最も薄い製品の差が52mm。グロメット時は 60・60・57・50mm で、差は10mm。グロメットに替えると、製品どうしの開きが5分の1に縮みます。 天板厚で候補を絞るというやり方が、グロメット側では効きにくいことになります(Amazonベーシックはグロメット側の値が独立して公表されていないため、この計算から外しました)。

同梱ボルトの長さは3製品ぶん公表されています(M8×160mm・M8×105mm・M8×130mm)。天板厚の上限と引けば余りは出ますが、グロメットの図に型番が書かれているのは 100-LAC002W だけで、残る2製品はクランプ側と共用かどうかも分からない。長さから上限は逆算できません。

「端から50mm以上」が、どこからの50mmかは書かれていない

穴の位置の条件を書いているのは、5製品のうちサンワダイレクトの2製品だけです。100-LA018 は組立説明書の上から見た図に、2方向の寸法として50mm以上。100-LAC002W は「天板の端から50mm以上離してください」という文で。エルゴトロン LX は、ユーザーガイドの図にも余白の指定がありません。 残る2製品は穴径ごと記載なしです。

そしてこの50mmが、穴の縁からなのか中心からなのかは書かれていません。 推奨いっぱいの穴を開けたとして計算すると、こうなります。

  • 穴の中心からの50mmと読むなら、中心は端から50mm内側
  • 穴の縁からの50mmと読むなら、100-LA018 の推奨上限30mm径で 50 + 15 = 65mm、100-LAC002W の20mm径で 50 + 10 = 60mm

同じ「50mm以上」から、穴の中心を置ける位置が50mmから65mmまで、15mmの幅で決まりません。 ただし既存の配線口を使うなら穴はもう開いているので、測るのは端から穴の縁までの距離になります。そこが50mmを超えていれば、どちらの読み方でも成立します。

この60〜65mmは、クランプ側で公表されている占有範囲と同じ帯にあります。比較記事に挙げた「天板の端から約48mm飛び出す」「クランプに必要なスペースは幅約91mm・奥行き約71mm」がその値でした。グロメットに替えても、縁から数cmの帯を空けておく必要は変わりません。 引き出しや幕板を避けられる付け方ではない、ということです。

購入者の指摘は、穴の手前で止まっている

グロメットで付けたという話は、5製品のレビューを通してもほとんど出てきません。見つかったのは 100-LA018 の「グロメット固定には別の部品が要る場合がある」という単発の指摘くらいで、使い方による可能性もあります。部品表にはグロメット用のボルトが載っているので、どの場面で別部品が要るのかは公表資料からは分かりません。

一方、机の側の条件で止まったという指摘は4製品にまたがります。 クランプが小さめの机に付かなかった、机の奥行きによっては取り付けが難しい、天板に密着させられずすき間ができる、取り付け面の平らさが効く。100-LAC002W では、固定用のブラケットに天板の裏側のスペース(直径50mm相当)が要るという指摘もありました。穴が通るかどうかより手前の、机の裏の条件に当たっているように読めます。

では、何を見ればいいのか

  1. その値が「対応」なのか「推奨」なのか — 同じ製品に両方あります(100-LA018 は8.5〜60mmと推奨8.5〜30mm)
  2. 値が説明書の中にしかないかどうか — 3製品とも商品ページに穴径がありません
  3. 天板厚は、クランプ側ではなくグロメット側の値で判定する — 上限が逆に動く製品があります
  4. 穴の周囲の余白の指定があるか — 書いているのは2製品でした
  5. 色や型番でグロメットが同梱されるか — エルゴトロン LX は色によって別売で、公式ユーザーガイドでも「Optional」の見出しの下にあります。同じ付属品の行でも、モニター側に留めるネジの規格を公表しているのは5製品で3製品で、LXは販売ページにも公式ユーザーガイドにも規格がありません(5製品の同梱ネジを径と長さで並べ直した記事)

配線口を使うつもりなら、この順で測る

  1. 穴の径を測る — 直径がそのまま判定に使う値です。8.5〜20mmなら、径を公表している3製品とも範囲の内側に入ります
  2. 穴の縁から天板の端までを測る — 50mmを超えていれば、2製品の「50mm以上」はどちらの読み方でも成立します
  3. 天板の厚みを、穴の周りで測る — 縁ではなく穴の位置です。測り方はデスク天板の厚みの測り方にまとめてあります
  4. グロメット側の上限と突き合わせる — 記載のある4製品では50〜60mm。クランプ側の値をそのまま当てないでください
  5. 穴の裏側に、留め具を当てる場所があるかを見る — 天板の裏から留める方式なので、穴の真下に空間が要ります
  6. 穴の条件で絞りきれなかったら、別の列に移る — 5製品の対応天板厚と耐荷重を並べた比較記事と、チルト角を上向きと下向きに分解した記事に、残りの列を置いてあります

まとめ

グロメット固定は、クランプの条件から解放される付け方ではありません。穴径という条件が1つ増え、天板厚の上限は動き、縁から数cmの帯は空けたままになります。

3製品の帯が重なるのは、直径8.5〜20mm。ここに入っていれば、穴の条件では候補が絞られません。外れていれば、その径に対応すると書いているのは多くて2製品——60mmまでの 100-LA018 と、51mmまたは50mmまでのエルゴトロン LX です。残る2製品は、径そのものを公表していません。

次のステップ

条件が分かったら、製品を比較。

各製品の対応条件と注意点を確認して、候補を絞りましょう。

モニターアームの比較を見る →

読み終えたあとに

  • 穴の径と厚みが範囲に収まることまでは確かめられても、そこから1台に決める段——耐荷重がどの条件で書かれた値なのか、天板裏にどれだけの面が要るのか——で止まることがあります。

    対応天板厚と耐荷重で並べた5製品の比較記事

    グロメットに替えると厚みの開きは10mmまで縮むので、候補を分ける列はほかに要ります。

    クランプ時とグロメット時の対応天板厚と、耐荷重の書き方を5製品ぶん並べています。

  • グロメット側の上限と突き合わせる天板の厚みを、穴の周りのどこで、何を使って測ればいいのかが決まらないことがあります。

    デスク天板の厚みの測り方

    面取りを避ける、2〜3箇所測る、塗装ごとの厚みを取るという当て方は、測る位置が縁でも穴の周りでも変わりません。

    定規とノギスの当て方と、メーカー表記の下限ぎりぎりを避ける理由をまとめています。

  • 穴の条件では候補が絞りきれなかったとき——8.5〜20mmの帯に入っていれば、径を公表している3製品ともそのまま残ります——次にどの列で分ければいいのかを探すことがあります。

    チルト角を上下に分けて読む記事

    同じ5製品でも、チルトを上向きと下向きに分けると下向きだけで18倍開きます。合計のままでは見えない差です。

    メーカー公表値のチルト角を、上向きと下向きに分けて並べ直しています。

穴の径も端からの距離も、机の側を測っておけば、製品を決めるのが後日になっても同じ判定ができます。ここで1台に絞らなくても構いません。

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運営者

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メーカーの公開仕様と購入者レビューを読み込み、各社で書き方の揃わない数字を同じ条件に並べ直しています。実機は持たないため、使用感はレビューに共通する指摘として扱い、価格は目安を示し、最新の金額は販売先で確認していただく形にしています。