HOW TO CHOOSE

デスク下ケーブルトレー

ケーブルトレーの耐荷重|2kgと20kgが同じ列に並ぶ理由を公表値から読む

mono-buzz 編集部

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この記事で分かること

公表値を読み解いて、選ぶ基準を整理。

デスク下ケーブルトレーのメーカー表記の耐荷重は2kgから20kgまで10倍の開きがある。何をどれだけ載せられるか知りたい人に向けて、本体重量で割ると揃う製品と揃わない製品に分かれることを示し、条件が公表されていない数字をどう扱うかをまとめた。

THE REASON BEHIND THE CHOICE

公表資料から、疑問を読み解く。

公開資料に基づく記事です。実機による検証は行っていません。

4製品のメーカー表記の耐荷重を本体重量で割った倍率を並べた棒グラフ。11.8倍と12.0倍がほぼ一致する一方、2.8倍の製品があり、本体重量を公表しない製品は計算そのものができない
目次

電源タップ、ノートPCのACアダプター、モニターの電源、ルーター。デスク下のトレーに載せるものを数えると、5つや6つにはなります。

商品ページには「耐荷重20kg」と書いてある。20kgなら余裕だ、と思って積んでいくと、トレーがゆっくり沈んでくることがあります。

デスク下ケーブルトレーのメーカー表記の耐荷重は、製品によって2kgから20kgまで10倍の開きがあります。 そして、その数字がどういう条件のものかを、どの製品も書いていません。

メーカー表記の値を並べると10倍の開きがある

4製品を比較した記事で並べたメーカー表記の値です。

製品メーカー表記の耐荷重表記
サンワダイレクト 200-CT010BK2kg商品ページ「耐荷重」/ニュースリリース「総耐荷重」
FLEXISPOT CMP0273kg「耐荷重」
IMILLET約20kg「耐荷重は約20㎏」
エレコム EKCWCT01BK約20kg「耐荷重」

まず語が揃っていません。同じサンワダイレクトの同じ製品で、商品ページが「耐荷重」、ニュースリリースが「総耐荷重」と書き分けられています。「総」が付くなら全体の合計、付かないなら1点あたり、と読めそうですが、そう読んでよいという説明はどこにもありません。

本体重量で割ると、揃う製品と揃わない製品に分かれる

条件が書かれていないなら、公表されている別の数字と突き合わせるしかありません。本体重量で割ってみます。

製品本体重量メーカー表記の耐荷重自重の何倍
サンワダイレクト 200-CT010BK約710g2kg2.8倍
IMILLET1.7kg約20kg11.8倍
エレコム EKCWCT01BK約1670g約20kg12.0倍
FLEXISPOT CMP027記載なし3kg計算できない

IMILLET の11.8倍とエレコムの12.0倍が、ほぼ一致します。 この2製品は最大長・高さ・重量がいずれも近い(比較記事に並べました)ので、同じ考え方で耐荷重を出している可能性があります。

一方、200-CT010BK は2.8倍。同じクランプ式なのに、自重に対する比率が4倍以上違う。

ここから言えるのは、どちらが正しいかではありません。同じ条件で測った数字ではなさそうだ、ということです。200-CT010BK が保守的に書いているのか、他の2製品が別の測り方をしているのか、公表されている情報からは決められません。

本体重量を公表しない製品は、検算そのものができない

FLEXISPOT CMP027 は本体重量の記載がありません。そのため、この突き合わせができない。

耐荷重3kgという数字だけが残り、それが何を指すのかを確かめる手段がありません。重量の非公表は、それ自体では小さな欠落に見えますが、他の数字を検証する足場を失わせます。

同じ足場の失われ方は、別のカテゴリでも起きています。後付けスマートロック5製品では、両面テープが何gまで保持できるかを書いた社が1つもありませんでした。ケーブルトレーは支える側の数字はあって条件が書かれていない例ですが、あちらは支える側の数字そのものが無く、さらに1製品は本体重量の欄も無いので、載る側だけを並べる比較からも外れます。

レビューでは、メーカー表記に届く前にたわんだという報告が出ている

メーカー表記の20kgの製品について、購入者から次のような指摘が出ています。

  • そこまで重いものを載せたつもりがないのに、自重を含めてたわんできた
  • ノブを締め付けすぎたら、クランプのハンガー部の鉄材が曲がった(厚さ4mmあるが柔らかい)

別の製品でも、トレーが手前に傾斜することがあるという報告があります。

「20kgまで載る」と読んで積んでいくと、たわみのほうが先に来ることがある、ということです。メーカー表記の値が嘘だという話ではありません。静荷重で全体に均等にかけた場合の数字なのか、1点に集中させた場合なのかが書かれていないので、読者の側で使い方に翻訳できない。

デスク下のトレーに載るものは、均等ではありません。ACアダプターは重くて小さい。つまり1点に集中します。

では、何を見ればいいのか

耐荷重の数字が比較に使えないなら、代わりに見る材料が要ります。

1. 本体重量が公表されているか

公表されていれば、上の割り算ができます。同じカテゴリの他製品と比率を並べて、極端に外れていないかを見る。外れていたら、条件が違う可能性を疑う材料になります。

2. 「総耐荷重」か「耐荷重」か

語が違えば、指しているものが違う可能性があります。ただし各社が同じ定義で使っている保証はないので、これは弱い手がかりです。

3. 材質と構造

スチールのワイヤー、炭素鋼、メッシュ。荷重の受け方が変わります。FLEXISPOT の材質欄は「スチール・ナイロンメッシュ」と2つの素材が併記されていて、どの部分がどちらかは書かれていません。荷重を受けているのが枠の金属なのか面のメッシュなのかで、3kgの意味は変わります。

4. トレーの高さ

意外にここが効きます。高さのあるトレーは側面が深く、その分だけ形として強くなります。今回の4製品では11.7cmから19.3cmまで6cm以上の差がありました。ただし、この数字がかごの側面の深さなのか、クランプやブラケットを含めた全体の高さなのかは、4製品とも書いていません。外寸の高さと奥行きを製品ごとに並べ直した記事でも、ここは公表値からは決められないとして扱っています。

載せる前にやること

メーカー表記の値を上限として扱わない、というのが結論です。順番にやってください。

  1. 載せるものを量る — キッチンスケールで足ります。電源タップ、ACアダプター、ルーターを合わせて何gになるかを先に知っておく
  2. 重いものから順に載せて、そのつどたわみを見る — 数字ではなく、実際の沈み方で積む量を決める
  3. 重いものはクランプに近い側へ寄せる — 中央に置くと、たわみが最大になる位置に荷重をかけることになります
  4. ケーブルの張力も荷重のうちと考える — 硬いケーブルを引っ張った状態で固定すると、常に力がかかり続けます
  5. 1週間使ってから増し締めする — クランプ式もネジ止め式も、初期の緩みが出ることがあります
  6. たわみが戻らなくなったら減らす — 荷重を外しても形が戻らない場合、その量は超えています

まとめ

メーカー表記の耐荷重は、製品を横に並べて比べる用途には使えません。条件が書かれていないうえ、自重で割ると基準が揃っていないことが見えてきます。

買う前に見るなら、本体重量が公表されているかとトレーの高さのほうが、まだ手がかりになります。載せたあとは、数字ではなくたわみを見る。

次のステップ

条件が分かったら、製品を比較。

各製品の対応条件と注意点を確認して、候補を絞りましょう。

デスク下ケーブルトレーの比較を見る →

読み終えたあとに

  • 載せる重さの見当はついたが、そもそも自分の机にクランプが噛むのかが分からない。

    デスク天板の厚みの測り方

    荷重を保持できるかどうかは、耐荷重の数字より先に天板の厚みで決まります。

    縁で測ると薄く出る理由と、下限付近を避ける考え方をまとめています。

  • メーカー表記の耐荷重で選べないとすると、何を基準に製品を絞ればいいのかが残る。

    後付けケーブルトレー4製品の比較

    4製品の公表値を、固定方式と対応天板厚を軸に並べ直しています。

    本体重量と高さも同じ表に入れてあるので、そのまま見比べられます。

載せるものが決まっていないうちは、製品の選定を先に進めなくても問題ありません。

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運営者

mono-buzz 編集部

メーカーの公開仕様と購入者レビューを読み込み、各社で書き方の揃わない数字を同じ条件に並べ直しています。実機は持たないため、使用感はレビューに共通する指摘として扱い、価格は目安を示し、最新の金額は販売先で確認していただく形にしています。