HOW TO CHOOSE
据置型宅配ボックス宅配ボックスの2便目は入るのか|口の数と最小辺で「記載なし」を読み替える
この記事で分かること
公表値を読み解いて、選ぶ基準を整理。
据置型宅配ボックス4製品が公表する9つの口を、いちばん短い辺で並べ直した。1日に2便受け取れるか知りたい人に向けて、45mmと225mmの間に口が1つも無いことを示し、連続投函が「記載なし」の製品が何と同じ構成なのかを公表値から読み解いた。
THE REASON BEHIND THE CHOICE
公表資料から、疑問を読み解く。
公開資料に基づく記事です。実機による検証は行っていません。
目次
夕方に食材の定期便、夜に通販の荷物。1日に2便届く日は、月に何度かあります。
宅配ボックスを置いたのに、1便目で埋まって2便目はやはり不在票だった。これが起きるかどうかは、商品説明の「連続投函」の欄を見れば分かるはずです。ところが据置型4製品のうち2つは、その欄が記載なしでした。対応とも1回のみとも書いていない。
書いていないものは読めません。代わりに、その製品が持っている口を数えます。 公表されている寸法だけで、「記載なし」が実際にはどちら側の構成なのかを、かなりのところまで読み替えられます。
以下は2026年9月時点で各社が公表していた値です。
「連続投函」の欄は、半分が記載なしのまま
4製品の公表表記は、「対応」が1つ、「1回のみ」が1つ、「記載なし」が2つでした。判断できるのは2製品だけです。
記載なしを「たぶん対応していない」と読むのは、当てずっぽうではあります。ただ根拠なく決めるしかないのかというと、そうでもありません。各社は連続投函の可否を書いていない一方で、口の寸法はきちんと書いているからです。
この読み替えが効くかどうかは、代わりに使える公表値が全製品にあるかで決まります。シュレッダーで折った紙が何枚ぶんになるかを同じやり方で読もうとすると、換算率(2つ折り1枚=2枚)を書いた社が7製品で2つしかないので、残る5製品では読み替えの根拠そのものが公表されていません。 こちらの9つの口の寸法は4製品とも公表されているので、足元が違います。
4製品が公表している口は、全部で9つ
荷物を入れる口と郵便物を入れる口は、別々に公表されています。ただし呼び名が揃っていません。「投函口」「取り出し口」「下扉内寸」が混在し、辺の数も2辺だったり3辺だったりします。
そのままでは比べられないので、どの口も「いちばん短い辺」だけを取り出します。 口を通るかどうかを最後に決めるのは、いちばん狭いところだからです。
| 製品 | 口の呼び名(公表表記) | 公表寸法 | いちばん短い辺 |
|---|---|---|---|
| ① 1段式 | 投函口 | 300 × 30 mm | 30 mm |
| ① 1段式 | 下扉内寸 | 360 × 310 × 536 mm | 310 mm |
| ② 140L | メール便投函口 | 340 × 25 mm | 25 mm |
| ② 140L | 上部投函口 | 315 × 225 mm | 225 mm |
| ② 140L | 下部投函口 | 310 × 380 mm | 310 mm |
| ③ HAZUKI | 上部投函口 | 最大 360 × 340 × 30 mm | 30 mm |
| ③ HAZUKI | 下部投函・取り出し口 | 317 × 340 × 460 mm | 317 mm |
| ④ YouTen | 上段投函口 | 270 × 45 mm | 45 mm |
| ④ YouTen | 下段取り出し口 | 280 × 505 mm | 280 mm |
製品名は順に、① ポスト一体型 宅配ボックス 1段式、② ポスト一体型 宅配ボックス 140L 複数投函対応、③ PYKES PEAK 宅配ボックス HAZUKI、④ YouTen ステンレス 宅配ボックス ポスト一体型です。
45mm と 225mm の間に、口が1つも無い
短い辺だけを昇順に並べます。
25 / 30 / 30 / 45 — 225 / 280 / 310 / 310 / 317
前半の4つは20mmの幅に収まっています。後半の5つは225mm以上。その間の180mmには、9つの口が1つも入りません。
だから線引きは機械的にできます。45mm以下の口を通るのは、厚さ45mm以内のものだけ。宅配便の箱はまず通りません。225mm以上の口は、箱が通る前提の寸法です。中間で迷う口が1つも無いので、「これは郵便用か荷物用か」を製品ごとに悩む必要がない。
呼び名とも一致します。25〜45mmの4つはすべて「投函口」「メール便投函口」「上段投函口」で、郵便側の名前が付いています。
この4つは、公表された幅を掛けると85〜121.5cm²で、いちばん大きい口と小さい口の差は1.43倍しかありません。防水の表記を投函口の面積で読み直した記事では、防水の書き方が4製品で4通りに割れているのに口の大きさはそれだけしか違わない、という側から同じ4つを見ています。
商品説明に「何度でも投函できます」と書かれていたとき、それがポスト部の話なのか荷物室の話なのかも、この線引きで判定できます。その一文が指している口の最小辺が45mm以下なら、何度でも入るのは郵便物のほうです。
荷物が通る口を数えると、2つ持っているのは1製品だけ
最小辺が225mm以上の口だけを、製品ごとに数え直します。
| 製品 | 連続投函の公表表記 | 荷物が通る口 |
|---|---|---|
| ① 1段式 | 記載なし | 1つ(下扉内寸 360 × 310 × 536 mm) |
| ② 140L | 対応 | 2つ(上部投函口 315 × 225 mm / 下部投函口 310 × 380 mm) |
| ③ HAZUKI | 1回のみ | 1つ(下部投函・取り出し口 317 × 340 × 460 mm) |
| ④ YouTen | 記載なし | 1つ(下段取り出し口 280 × 505 mm) |
「対応」と明記した製品だけが、荷物の通る口を2つ持っています。 残りの3つは1つずつでした。
呼び名を見ると、その1つが何なのかも分かります。③は「投函・取り出し口」で、配達員が入れる口と自分が出す口が同じ。①は「下扉内寸」、④は「下段取り出し口」で、どちらも扉そのものの寸法です。入れる専用の口を持っていない。 ②だけが、取り出しとは別に上部投函口を持っています。
扉そのものの寸法だということは、置き場所の側にも効きます。口をふさぐ板が口の横幅より狭くなることはないので、①の310〜360mmと④の280mmは、扉が前に振れるぶんの下限としても読めます。同じ辺を設置スペースの側から使った記事もあります。
つまり、連続投函が記載なしの①と④は、口の構成としては「1回のみ」と明記した③と同じです。対応しているほうを期待する材料は、公表値の側にありません。
ここまでが口の数え方です。連続投函の欄そのものや、開口・固定方法・設置条件をまとめて見たい場合は、据置型4製品を連続投函と荷物室の開口サイズで比べた記事に並べてあります。
2便目が通る口は、1便目より狭い
②が2つ持っているとして、次に効くのは2つ目の大きさです。
- 下部投函口 310 × 380 mm
- 上部投函口 315 × 225 mm
幅はほぼ同じですが、もう一辺が 155mm 違います。 2便目を受ける上部投函口のほうが狭い。荷物側の5つの口で最小だった225mmは、この上部投函口の値です。
「連続投函に対応」は「同じ荷物がもう1つ入る」という意味ではありません。1便目に通った箱が、2便目には通らないことがある。
しかも②は、扉を開けたときの内寸を公表していません。1便目が入ったあと庫内にどれだけ空きが残るかは、公表値からは計算できない。口が2つあることと、2つ目の荷物まで実際に収まることは、別の話です。
メーカー表記の140Lを代わりの手がかりにすることもできません。この数字は外寸400×400×900mmの積144Lと97%一致する、板厚も仕切りもポスト部も引く前の外形の値です。メーカー表記の容量Lが何の体積なのかを4製品の外寸から確かめた記事に、残る3製品ぶんの比も出してあります。
口が多いほど良い、とは読まない
口を増やすと、別の問題が出ます。
②は口が3つ(メール便投函口・上部投函口・下部投函口)ある製品ですが、配達員が郵便物を荷物室のほうへ入れてしまうという指摘が、複数の購入者から出ています。役割が伝わりにくい、という形の報告です。
寸法表の上では25mmと225mmは9倍違い、迷いようがない。しかし玄関先に立っている配達員に寸法表は見えません。口の役割は、寸法ではなく表示で伝わります。 案内表示の貼り方は4製品に共通する話なので、比較記事の後半にまとめてあります。
口が2つあることは連続投函の必要条件であって、使い勝手が良いことの証明ではない。ここは分けて考えたほうがいいです。
では、何を見ればいいのか
連続投函の欄が空いている製品を検討するとき、代わりに使える手がかりを4つ挙げます。
1. 口の呼び名を全部書き出す
「投函口」「取り出し口」「扉内寸」のどれで書かれているか。取り出し口と投函口が同じ名前で1つしかないなら、入れる専用の口が無いということです。
2. 最小辺が200mmを超える口を数える
今回の9つでは、この線で迷う口はありませんでした。2つあれば連続投函の余地があり、1つなら③と同じ構成です。
3. 2つ目の口の最小辺
2つあっても、2つ目が狭ければ通る荷物は限られます。②では225mmでした。
4. 扉を開けたときの内寸が公表されているか
口を通っても庫内が埋まっていれば入りません。今回、扉の内寸を3辺で公表しているのは①だけです。
買う前にやること
- 1日に2便届く日が月に何回あるか数える — 定期便の曜日と通販の頻度を書き出せば出ます。月に1〜2回なら、連続投函は最優先の条件ではないかもしれません
- よく届く箱の、いちばん短い辺を測る — 口を通るかを決めるのはここです。箱の3辺のうち一番短いところが口の最小辺を超えていたら、その口は通りません
- 候補の口を全部書き出して、最小辺で並べる — この記事でやったことを自分の候補にそのまま当てます。25〜45mmの口は郵便用と読んで外す
- 荷物側の口が1つなら、1便目で埋まる前提で予定を組む — 受け取り時間の指定やコンビニ受け取りとの併用を、先に決めておく
- 絞り込んだら比較表に戻る — 4製品の連続投函・開口・固定方法を横に並べた比較記事で、ほかの列と合わせて確認してください
まとめ
「連続投函 記載なし」は、対応しているとも1回のみとも読めません。ただし、口を数えれば構成までは分かります。
4製品の9つの口を最小辺で並べると45mmと225mmの間が空いていて、郵便用と荷物用を機械的に線引きできる。そのうえで荷物側を数えると、2つ持っているのは「対応」と明記した1製品だけでした。記載なしの2製品は、「1回のみ」と書いた製品と同じ構成です。