HOW TO CHOOSE
ヘアドライヤーヘアドライヤーの折りたたみ寸法|折りたためる製品が、折りたためない製品より長いことがある
この記事で分かること
公表値を読み解いて、選ぶ基準を整理。
ヘアドライヤー6製品の公表寸法を、最長辺と外接直方体で並べ直した。洗面台の引き出しや棚に入るか買う前に確かめたい人に向けて、付属フードで幅が45〜51mm増えること、折りたたみ時の寸法を公表しているのが1点だけであることを示した。
THE REASON BEHIND THE CHOICE
公表資料から、疑問を読み解く。
公開資料に基づく記事です。実機による検証は行っていません。
目次
洗面台の引き出し、鏡の裏の棚、脱衣所の棚の上。ドライヤーの置き場所は、たいてい買う前から決まっています。だから商品ページに「折りたたみ式でコンパクト」とあると、そこが決め手になる。
ところが、折りたたんだときの大きさを数字で確かめられる製品は、6点のうち1点しかありません。
6製品の風量を規格名ごとに並べ直した比較記事では、この項目を「向いていない人」として先に外しています。比較の列にならなかったからです。ここではその1列だけを掘ります。使うのは2026年9月時点のメーカー公表値で、実機は持っていないので、書けるのは公表されている寸法どうしの引き算までです。
先に結論を書きます。「小さくする操作」も「使える状態にする操作」も、どちらも幅を増やす方向に働いていました。 そして最長辺で並べ直すと、折りたためる製品が折りたためない製品より長い、という並びが出てきます。
仕様表に寸法が何組書いてあるかが、そろっていない
各社の寸法の行を、書かれた文字のまま並べます。
| 製品 | 公表されている寸法(メーカー表記のまま) | 何組書いてあるか |
|---|---|---|
| パナソニック EH-NA0K | 高さ22.1×幅14.8×奥行7.4cm | 1組。付属ノズルの扱いは書いていない |
| シャープ IB-P300 | 高さ197×幅74×奥行151mm、電源コード約1.7m | 1組。展開時か折りたたみ時かの記載もない |
| テスコム TD570A | 高さ215mm 幅165mm 奥行き77mm(本体のみ)/高さ215mm 幅210mm 奥行き77mm(フード付き) | 2組。本体のみとフード付き |
| テスコム TID2400B | 高さ215mm 幅187mm 奥行き77mm(本体のみ)/高さ215mm 幅238mm 奥行き77mm(セットフード付き) | 2組。本体のみとセットフード付き |
| コイズミ KHD-W915 | 約237(W)×95(D)×280(H)mm(集風器付、使用時)/折りたたみ時:約255(W)×95(D)×147(H)mm | 2組。使用時と折りたたみ時。集風器を外した寸法は記載なし |
| ダイソン HD08 | 高さ245×幅78×奥行き97mm | 1組。本体のみ・コードを含まない。メーカー公表資料は未確認 |
2組書いている3点は、2組めの意味が社ごとに逆です。 テスコムの2組めは付属品を付けて大きくなった状態、コイズミの2組めはたたんで小さくなった状態。同じ「2組」でも、読み方が反対を向いています。
並び順もそろっていません。5点は高さから書き、コイズミだけが幅から書きます。 先頭の数字どうしを見比べると、237mmと221mmを比べることになる。片方は幅で、片方は高さです。
「折りたたみ」の行そのものが、4通りに割れる
| 製品 | 折りたたみの書かれ方 | 折りたたみ時の寸法 |
|---|---|---|
| コイズミ KHD-W915 | 仕様表のサイズ行に、使用時と並べて書いている | 約255(W)×95(D)×147(H)mm |
| テスコム TD570A / TID2400B | 仕様表に「折りたたみ|〇」の行がある | 記載なし |
| シャープ IB-P300 | 仕様表に行が無い。ニュースリリース・カタログ・取扱説明書の本文に折り畳み可とある | 記載なし |
| パナソニック EH-NA0K | 仕様表にも全機種比較表にも行が無い | ― |
| ダイソン HD08 | 折りたたみ不可(固定形状)。取扱説明書にも折りたたみの記述は無い。未確認 | ― |
パナソニックは「不可」と書いてあるのではありません。行そのものが無い。 たためないのか、書いていないだけなのかは、公表資料からは決まりません。購入者の低評価に折りたためないという指摘が出ているので、たためないとみられますが、それはメーカーの公表ではない。ダイソンの「不可」も出どころは人間の調査で、取扱説明書に折りたたみの記述そのものが無い、というところまでが確かめられた事実です。
そして、折りたためると書いている4点のうち、たたんだ大きさが分かるのは1点だけ。 残る3点では、その操作でどれだけ小さくなるのかを、買う前に確かめる手段がありません。
付属フードを付けると、幅が45mmと51mm増える
テスコムの2点は、寸法も質量も2組ずつ書いている唯一の社です。2組あるということは、引き算ができるということです。
| 製品 | 本体のみ | フード付き | 差 |
|---|---|---|---|
| テスコム TD570A | 幅165mm / 435g | 幅210mm / 455g | 幅 +45mm / +20g |
| テスコム TID2400B | 幅187mm / 470g | 幅238mm / 495g | 幅 +51mm / +25g |
高さ215mmと奥行77mmは、2組とも1mmも動きません。 フードが張り出すのは幅の方向だけです。
増分は45mmと51mmで違いますが、比を取ると 210÷165=1.27、238÷187=1.27 で一致します。外接直方体も 2.73L→3.48L と 3.10L→3.94L で、どちらも約27%増。本体の幅に比例した、同じ設計のフードとみられます(テスコムがそう説明しているわけではありません)。
小さくする操作も、使える状態にする操作も、幅を増やす
コイズミ KHD-W915 は、折りたたむと幅が18mm増えます。237mmから255mmへ。高さが280mmから147mmに減るので小さくはなりますが、幅だけは広がる。 この検算は比較記事のコイズミの節にもあります。
幅に起きることだけを並べると、こうなります。
- たたむ(コイズミ)… 幅 +18mm、高さ −133mm
- フードを付ける(テスコム TD570A)… 幅 +45mm、高さと奥行は変わらず
- フードを付ける(テスコム TID2400B)… 幅 +51mm、同じく変わらず
目的が逆の2つの操作が、幅では同じ向きに働いています。 片方は小さくするための操作で、片方は使える状態にするための操作なのに、どちらも幅を増やす。引き出しの間口や棚の仕切りの幅で決まる読者には、ここが効きます。仕様表の1行目に書いてある幅は、しまうのに要る幅の下限でしかない製品があるということです。
最長辺で並べ直すと、折りたたみの有無と順位が合わない
公表されている3辺のうち、いちばん長い辺だけを取り出して短い順に並べます。外接直方体(3辺を掛けた体積)も添えました。
| 製品と状態 | 最長辺 | 外接直方体 |
|---|---|---|
| シャープ IB-P300(展開時か折りたたみ時かの記載なし) | 197mm(高さ) | 2.20L |
| テスコム TD570A(本体のみ) | 215mm(高さ) | 2.73L |
| テスコム TID2400B(本体のみ) | 215mm(高さ) | 3.10L |
| テスコム TD570A(フード付き) | 215mm(高さ) | 3.48L |
| パナソニック EH-NA0K | 221mm(高さ) | 2.42L |
| テスコム TID2400B(セットフード付き) | 238mm(幅) | 3.94L |
| コイズミ KHD-W915(折りたたみ時) | 255mm(幅) | 3.56L |
| コイズミ KHD-W915(使用時) | 280mm(高さ) | 6.30L |
| ダイソン HD08(未確認のため順位に入れない) | 245mm(高さ) | 1.85L |
折りたためるコイズミは、たたんだ状態の255mmでも、折りたたみの行が無いパナソニックの221mmより34mm長い。 テスコム TID2400B も、セットフードを付けた状態では238mmでパナソニックを超えます。しかもこの2つは最長辺が高さから幅に移っているので、「高さのある機械」という見え方とも合いません。引き出しの奥行きや棚の仕切りの幅で決まる読者にとって、折りたたみの○×は順位を与えない、ということです。
そして外接直方体の列は、最長辺の順に並んでいません。 最長辺221mmのパナソニックは2.42Lで、それより短い215mmのテスコム TD570A(本体のみ・2.73L)より小さい。1辺が長いことと、かさばることは別のことです。
6製品が、9つの位置を持つ
外接直方体の小さい順に並べ直すと、こうなります。
1.85L(ダイソン・未確認)/ 2.20L(シャープ)/ 2.42L(パナソニック)/ 2.73L(TD570A 本体のみ)/ 3.10L(TID2400B 本体のみ)/ 3.48L(TD570A フード付き)/ 3.56L(コイズミ 折りたたみ時)/ 3.94L(TID2400B セットフード付き)/ 6.30L(コイズミ 使用時)
6製品しかないのに、位置は9つあります。 テスコムの2点はフードの有無で、コイズミは使用時とたたんだ状態で、同じ製品が2か所に出てくるからです。
そしてたたんだコイズミ(3.56L)は、フードを付けたテスコム2点(3.48Lと3.94L)のあいだに入ります。 6点で最も大きい機械をたたんでも、中くらいの機械にフードを付けたまま置いたのと同じ帯にしか来ない。体積は43.5%減りますが、この並びの中では1つぶんしか動いていません。
もう1つ、パッケージの寸法を公表しているのはパナソニックの1点だけです。 高さ10.0×幅18.8×奥行32.9cm、掛けると6.19Lで、本体の2.42Lの約2.6倍。 最長辺は329mmになります。箱ごとしまうつもりなら、6点でその数字が分かるのは1点だけで、しかもそれは折りたたみの記載が無い製品でした。
レビューでは、「コンパクト」が両側に付く
収納と大きさの話は、6製品の購入者レビューを横断して出てきます。ところが同じ「コンパクト」という語が、折りたためる製品にも折りたためない製品にも付いています。
- 折りたためると書いている製品には、折りたたみハンドルで収納しやすい、出張や旅行に向く、折りたたみ式でコンパクトにしまえる、といった評価が出ています(シャープとテスコム TID2400B)
- 折りたたみの行が無いパナソニックには、コンパクト設計だという高評価と、折りたためない・置き場所に工夫がいるという低評価が、同じ製品に並んでいます
- ダイソンにも、コンパクトで持ち運びやすいという評価と、曲げられない形なので収納しづらい、実物は想像より大きいという指摘の両方が出ています
- 唯一たたんだ寸法を公表しているコイズミには、たたみ方が複雑で扱いづらいという指摘があります
「コンパクト」は順位を作りません。 外接直方体が最小の製品にも最大の製品にも、同じ語が付いている。書き込みの中の「コンパクト」は、その人が前に使っていた1台と比べた言葉とみられます。そしてコイズミへの指摘は、別の軸を出しています。たたんだ大きさは公表されていても、たたむ手間は公表されていません。
では、何を見ればいいのか
1. 寸法が何組書いてあるかを、先に数える。 1組しかないなら、それが付属品を付けた状態なのか外した状態なのかを探す。シャープは展開時か折りたたみ時かも書いていないので、197×74×151mm がどちらの状態かは決められません。
2. 折りたたみの○×ではなく、折りたたみ時の寸法があるかを見る。 ○だけでは、どれだけ小さくなるかが分かりません。今回それが分かったのは1点でした。
3. 幅は、公表されている広いほうで見る。 フード付きの210mm・238mm、たたんだときの255mm。しまう場所に要るのはこちらです。 最長辺も自分で取り出してから比べる。3辺の並び順は社ごとに違い、フードを付けると最長辺が高さから幅に移る製品があります。
4. 付属品を外して置くつもりなら、外した状態の寸法があるか確かめる。 コイズミは集風器を付けた状態しか公表していないので、外した大きさは記載なしです。
手元の1台をメーカーのどの公表値と突き合わせるかを先に決める、という同じ型はスーツケースの3辺の測り方にも書きました。
買う前にやること
- 置き場所の内寸を3つとも測る — 幅・奥行・高さ。引き出しなら、レールや縁の内側のいちばん狭いところで測る。比較記事の手順は「置き場所の幅と高さを測る」で止まっていました。突き合わせる相手は、上の表の最長辺と、広いほうの幅です
- コードの置き場所を別に数える — コード長を寸法の行に同居させているのはシャープだけで、残りは別の行にあります。本体をたたんでも、束ねたコードの厚みは残ります
- フードやノズルをどこに置くか決める — テスコムは付けたままなら幅が45〜51mm増え、外すなら別に置き場所が要ります。付属ノズルが3本あるパナソニックは、その3本の寸法を公表していません
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比較表の「本体寸法」の列は、たいてい1行で終わっています。その1行が何組ぶんの数字で、どの状態を指しているのかは、製品ごとに違います。