HOW TO CHOOSE
コードレス掃除機コードレス掃除機の充電時間|電池が切れたら次は何分後か、予備の電池で途切れず回せるか
この記事で分かること
公表値を読み解いて、選ぶ基準を整理。
コードレス掃除機5製品の充電時間を運転時間で割り、電池が切れてから次に使えるまでの待ちを並べた。予備の電池で続けて掃除できるか知りたい人に向けて、途切れずに回せるのは充電時間より運転時間が長いモードだけで、充電器1台では電池を増やしても頭打ちになることを公表値から示した。
THE REASON BEHIND THE CHOICE
公表資料から、疑問を読み解く。
公開資料に基づく記事です。実機による検証は行っていません。
目次
最強モードで床を掃除していると、部屋の途中で止まる。電池切れです。5製品を比べたときも、強いモードでは早く切れるという指摘が5製品すべてに出ていました。
困るのはその次です。続きを掃除できるのは、何分後なのか。
コードレス掃除機5製品の比較記事では、この問いに答えていません。充電時間を一度も並べておらず、書いたのは「家全体を一度に掃除したいなら、予備の電池を用意する手がある」まで。その手が本当に成り立つのかは確かめていませんでした。
この記事では、充電時間を運転時間で割って、使える時間の何倍待つのかを出します。 そのうえで、予備の電池を1本足したときに途切れずに回せるのは、どの製品のどのモードなのかを見ます。数字は2026年9月時点のメーカー公表値と販売ページの記載だけで、実機では確かめていません。
充電時間を並べる
充電時間を公表しているのは、5製品のうち4製品です。
| 製品 | 充電時間(メーカー表記) | 条件・注記 | 電池 |
|---|---|---|---|
| 日立 PV-BL1C4 | 約2時間 | 室温や使用時間などにより異なる | 内蔵。利用者は交換できない |
| マキタ CL286FD | 実用充電完了 約17分/フル充電完了 約22分 | 充電器 DC18RF で BL1830B を充電した場合 | 着脱式。18V の工具と共通 |
| Dreame Z10 Station Mini | 約3.5時間 | 記載なし | 着脱式。同梱物に予備の記載なし |
| Shark LC751J | 約3.5時間 | 電池1個分か2個分かの記載なし | 着脱式。2個付き |
| Dyson V12 Detect Slim Fluffy | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
マキタの数字には1つ断りが要ります。Amazon で売られている CL286FDZW には、充電器 DC18RF が付きません。 公式の品番一覧で「充電器別売」とされる本体だけの品番で、DC18RF と BL1830B が付くのは電池付きの CL286FDRFW のほうです。手持ちの別の充電器や別の電池での充電時間は、今回の資料にはありません。以下のマキタの数字は、すべて DC18RF と BL1830B の組なら の値です。
使える時間の何倍、待つのか
充電時間を、比較記事と同じ運転時間の公表値で割ります。運転時間がどのモード・どのツール・何個の電池の値かは、比較記事の基準2で条件ごとに並べました。ここではその条件を変えずに使います。
| 製品・モード | 運転時間 | 充電時間 | 比(計算値) |
|---|---|---|---|
| 日立 強 | 約8分 | 約120分 | 15倍 |
| 日立 標準(パワーヘッド有) | 約30分 | 約120分 | 4倍 |
| マキタ パワフル | 約8分 | 約22分 | 約2.8倍 |
| マキタ 強 | 約15分 | 約22分 | 約1.5倍 |
| マキタ 標準 | 約21分 | 約22分 | 約1.05倍 |
| マキタ エコ | 約38分 | 約22分 | 約0.58倍 |
| Dreame エコ+コンビネーションツール | 70分 | 約210分 | 3倍 |
| Shark ブースト(電池2個) | 約15分 | 約210分 | 14倍 |
| Shark エコ(電池2個) | 約60分 | 約210分 | 3.5倍 |
| Dyson エコ | 最長60分 | 記載なし | 計算できない |
日立は、強で使い切ると、使った時間の15倍待ちます。 約8分の掃除のあとに約2時間。電池を付け替えられないので、この比がそのまま待ち時間になります。床を掃除する形の標準でも4倍です。
マキタのエコは、5製品で唯一、充電のほうが短い組です。 約38分使う間に、約22分で次の1本が満充電になる。パワフルでも約2.8倍で、最強モードの比が出せる日立(15倍)と Shark(14倍)より、ずっと小さく収まります。
Dreame の70分は「最大運転時間」で、条件はエコモードでコンビネーションツールを付けたときです。床用ブラシや強いモードの時間は書かれていませんが、最大がこの値なので、ほかの条件では比は3倍より大きくなるとみられます。
Shark は運転時間も電池2個分のまま割っています。約3.5時間が1個を充電する時間なのか、2個をまとめて充電する時間なのかが書かれていないので、1個あたりには直しません。ただ、どちらに読んでも、2個を使い切ってから次に使えるのは早くても約3.5時間後です。
予備を1本足して、途切れずに回せるのはどれか
予備の電池で掃除を続けるやり方は、1本目を使っている間に2本目を充電しておく、の繰り返しです。途切れないためには、1本を使い切るまでに、もう1本の充電が終わっている必要があります。上の表で言えば、比が1倍以下のモードだけです。
1倍以下は、マキタのエコ(約0.58倍)の1つだけでした。DC18RF と BL1830B の組なら、電池2本と充電器1台で、エコは途切れずに回ります。
標準は約21分に対して約22分で、1本使い切るごとに1分ほど待つ計算です。実用充電完了の約17分で付け替えれば待ちは出ませんが、実用充電完了の電池で何分使えるかは公表されていません。強とパワフルは充電が追いつかず、途中で待ちが入ります。
充電器が1台なら、電池を増やしても頭打ち
途切れるモードで、電池を3本、4本と増やすとどうなるか。最初は満充電の本数ぶん続けて使えます。ところが使い切ったあとは、充電器が約22分ごとに1本ずつしか戻してくれません。長く回すほど、1時間に使える分数は充電器の速さで決まります。
| モード(DC18RF と BL1830B の組) | 1本の運転時間 | 使い切ったあと、1時間に使える分数(計算値) |
|---|---|---|
| パワフル | 約8分 | 約22分 |
| 強 | 約15分 | 約41分 |
| 標準 | 約21分 | 約57分 |
| エコ | 約38分 | 途切れない |
60分を22分で割り、1本の運転時間を掛けた値です。電池を増やして伸びるのは、最初に続けて使える長さだけです。
Dreame と Shark は、公表値から出せる比がどれも3倍以上です(Dreame のほかのモードは、最大運転時間から見て3倍を下回らないとみられます)。予備を1本足すと続けて使える長さは伸びますが、途切れないようにはなりません。日立は予備を足せません。
「予備の電池」が指すものも、製品で違う
比較記事では、予備を用意できる製品をマキタ・Dreame・Shark とまとめて書きました。並べ直すと、同じ「予備」でも何本目の話かがそろっていません。
| 製品 | 買ったときの電池 | 予備を足すと | 使っていない電池を充電する手段 |
|---|---|---|---|
| 日立 PV-BL1C4 | 内蔵1個 | 足せない | 該当しない |
| マキタ CL286FDZW | 0本(電池も充電器も別売) | 途切れず回すには、電池2本と充電器をそろえる | 充電器 DC18RF(別売) |
| Dreame Z10 Station Mini | 1個 | 2個目 | 記載なし |
| Shark LC751JLVNC | 2個 | 3個目。公表の運転時間はすでに2個分 | 記載なし |
| Dyson V12 Detect Slim Fluffy | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
上の「途切れずに回す」計算は、使っていない電池を、本体とは別に充電できることを前提にしています。今回の資料でそれが分かるのはマキタだけで、充電器 DC18RF で電池 BL1830B を充電する時間として書かれています。Dreame と Shark は、外した電池を単体で充電できるのか、本体に付けたまま充電するのかが書かれていません(Shark は、ドックに充電機能がある、とだけ)。本体に付けたままでしか充電できないなら、掃除しながら2本目を充電することはできません。予備の電池が単品で手に入るかも、今回は確かめていません。
購入者のレビューが言っていること
強いモードでは早く切れる、という指摘は5製品すべてで複数の購入者から出ていました。最強モードの時間を電池1個で書いているのが日立とマキタだけ(どちらも約8分)だという話は、比較記事の「レビューで多かった不満」の1番に書いています。
切れたあとについての書き方は、製品で分かれていました。
- マキタ:パワフルでは8分ほどで切れるので、予備の電池があったほうがいいという指摘が複数。比が約2.8倍で、予備を足せば続けて使える長さは伸びる組です
- Dreame:家全体を一度に掃除すると電池が足りないという指摘が複数。部屋ごとに分けて使う、という書き方もありました。比が3倍以上ある製品で、待つ時間を挟む使い方とつながります
- 日立:スタンドに立てるだけでは充電できず、毎回本体にコードを挿す手間があるという指摘が複数。付け替えられない電池を、使うたびに充電する形です
- Shark・Dyson:電池の持ちが短い、強いモードでは短時間で切れるという指摘が複数
一方で、充電にかかる時間の長さそのものを挙げた指摘は、今回読んだ範囲ではほとんどありませんでした。切れる不満は目立つのに、待つ時間は話題になりにくい。
では何を見ればいいのか
- 充電時間が公表されているか、何の条件の値か。 5製品中1製品は記載がなく、マキタは充電器と電池の型番に紐づいた値です
- 自分が使うモードの、運転時間と充電時間の比。 1倍以下なら予備で途切れずに回り、1倍を超えると充電器の速さで頭打ちになります
- 外した電池を、本体とは別に充電できるか。 できないなら、予備は続けて使える長さを伸ばすだけです
- 買ったときに電池が何本付くか、公表の運転時間が何本分か。 Shark の約60分は2個分で、マキタの本体のみの品番は0本です
次にやること
- いつも使うモードを決め、その運転時間と充電時間で比を出す — 最長の運転時間ではなく、使うモードの値で割ります。Dreame と Dyson は最強モードの時間が書かれていません
- マキタで途切れず回したいなら、エコで使い、電池2本と充電器をそろえる — CL286FDZW には電池も充電器も付きません。DC18RF と BL1830B の組以外の時間は公表されていません
- Dreame・Shark で予備を考えるなら、外した電池をどう充電するかを取扱説明書や販売元で確かめる — 今回の資料には書かれていませんでした
- 日立なら、強で使い切ると約2時間待つ前提で掃除の順番を組む — 電池を付け替えられないので、待ち時間を縮める手がありません
- 運転時間・質量・電池の方式を、5製品の比較表と製品ごとの解説で見比べる