BUYING GUIDE / 5 PRODUCTS
コードレス掃除機 5製品比較【コードレス掃除機比較】5製品|「吸引力」の数字は5社で別の量、順位は付かない
この記事で分かること
公表値を読み解いて、選ぶ基準を整理。
スティック型コードレス掃除機5製品を、吸引力・運転時間・質量の表記が何を指すかで比較。数字の大きさで選ぼうとしている人に向けて、W・AW・自社比・非公表が並んで順位が付かない理由と、運転時間と質量の条件の違い、本体のみの型番の注意点を公表値から読み解いた。
FIND YOUR FIT
あなたが重視するのは?
用途から気になる候補へ。対応条件と注意点は、各製品の解説で確認してください。掲載順は順位ではありません。
SIDE BY SIDE
気になる2製品を、並べて比較。
製品を選ぶと比較内容が切り替わります。
日立 コードレススティッククリーナー PV-BL1C4とマキタ 充電式クリーナ CL286FDZW(本体のみ)を比較しています
| 日立 コードレススティッククリーナー PV-BL1C4 | マキタ 充電式クリーナ CL286FDZW(本体のみ) |
|---|---|
| こんな人の候補 | |
| 腕や手首の負担を最優先にしたい人 | マキタの18V電池と充電器をすでに持っている人 |
| 目安価格 | |
| 3万5千円前後(2026-09-24確認) | 1万7千円前後(2026-09-24確認) |
| 吸引力(表記のまま) | |
| 記載なし | パワフル 100W/強 60W/標準 35W/エコ 15W |
| 最長の運転時間 | |
| 標準 約45分(パワーヘッド無)/約30分(パワーヘッド有) | エコ 約38分(BL1830B の場合) |
| 質量 | |
| スティック 1.1kg/ハンディ 0.8kg | 1.7kg(バッテリ含む/ノズル・パイプ除く) |
| 購入前に確認 | |
| 吸引の強さを示す数字が1つも無い | この型番は本体のみで、電池と充電器を別に用意しないと動かない |
| 仕様確認日 | |
| 2026-09-24 | 2026-09-24 |
目安価格は変動します。最新の価格・在庫は販売先でご確認ください。公表値の条件はメーカーごとに異なるため、数字の大小だけで優劣は決められません。
THE REASON BEHIND THE CHOICE
選び方の根拠を、詳しく。
公開資料に基づく記事です。実機による検証は行っていません。
目次
- 先に断っておくこと
- この記事が向いていない人
- 選ぶときに見るべき基準は3つ
- 基準1:「吸引力」の数字は、5製品で別の量
- 基準2:運転時間は、モード・ツール・電池の数とセットで読む
- 基準3:質量は、何を含んだ重さかを確かめる
- 見落とされる軸:販売型番と、仕様が書かれている型番のずれ
- 比較表
- 商品ごとの解説
- ① 日立 PV-BL1C4(電池内蔵・ドックなし)
- ② マキタ 充電式クリーナ CL286FDZW(本体のみ・電池と充電器は別売)
- ③ Dreame Z10 Station Mini(自動ゴミ収集ステーション付き)
- ④ Dyson V12 Detect Slim Fluffy(SV46FF2 AM)
- ⑤ Shark EVOPOWER SYSTEM BOOST+ LC751JLVNC(自動ゴミ収集ドック付き・電池2個)
- レビューで多かった不満と、その対処
- 状況別のおすすめ
- 買ったあと、最初にやること
- よくある質問
いま使っている掃除機のコードが、部屋を移るたびに家具の脚に引っかかる。スティック型のコードレスに替えようと商品ページを開くと、「150AW」「吸込仕事率100W」「吸引力最大2.5倍」と、強さを表す数字が並んでいます。大きいほうが強いのだろう、と比べたくなる。
ところが5製品の公表値を書き出すと、この「吸引力」の数字は、5製品で5つの別の量でした。 単位が W の製品、AW の製品、自社の弱いモードとの比の製品、他社製品と比べた試験の注記だけで数字の無い製品、そして数字を出さない理由を公式FAQに書いている製品。同じ単位で並ぶ組が1つもありません。
運転時間と質量も同じです。最長の運転時間は、あるものは床用ではない小さなツールを付けた時間で、あるものは電池2個を続けて使った時間。「1.7kg」は3製品に並びますが、電池やパイプを含むかどうかがそろっていません。
ここでは5製品を、2026年9月時点のメーカー公表値と販売ページの記載で並べ直します。実機は持っていないので、書けるのは公表値の突き合わせで分かることと、購入者のレビューに共通して現れた指摘だけです。
先に断っておくこと
- どれがいちばんよく吸うか、は扱いません。 実機で測っていないうえ、後で見るとおり公表値からも決められません
- W と AW は換算しません。 単位の名前が違い、測った条件もそろっていないので、公表値から一方を他方に直す方法がありません
- 仕様の出どころは製品ごとに違います。 日立・マキタ・Shark・Dreame はメーカーの公式ページや取扱説明書を確認しました。Dyson は公式サイトの仕様表を確認できず、販売ページに書かれていることだけで並べています。そのため Dyson の列は「記載なし」が多くなります
この記事が向いていない人
- 吸引力の数字で1台に絞りたい人 — 5製品の数字は単位も条件も別で、並べて順位を付けることができません
- キャニスター型(コード付き)と比べたい人 — 今回並べたのはスティック型のコードレスだけです
- ロボット掃除機も候補に入っている人 — 置き場所や使い方の前提が違うので扱いません
- マキタの18V電池を持たず、電池と充電器を別に買う手間をかけたくない人 — 今回のマキタは本体だけの品番です
- 仕様を数字で確かめたうえで Dyson を選びたい人 — 販売ページから質量も電池も読み取れませんでした。公式サイトや店頭で確かめる必要があります
選ぶときに見るべき基準は3つ
基準1:「吸引力」の数字は、5製品で別の量
ここが今回いちばん伝えたい部分です。5製品が吸引の強さとして書いているものを並べます。
- 日立 PV-BL1C4 … 数字なし。仕様表に吸込仕事率の行そのものが無い。公式FAQは、内蔵電池は消耗すると一定の電力を出せなくなって吸込力がばらつくので、JIS規格では内蔵電池で動く製品の吸込仕事率は公表していない、と説明している
- マキタ CL286FDZW … 吸込仕事率 パワフル 100W/強 60W/標準 35W/エコ 15W。条件は「各標準設定バッテリの満充電相当」
- Dreame Z10 Station Mini … 150AW。注記は「当社研究所でのテスト」と報告書番号だけで、どのモードの値か、どの規格で測ったかは書いていない
- Dyson V12 Detect Slim Fluffy … 販売ページに数値なし。IEC 62885-4 の 5.11 による吸引力の試験を、ダイソンを除く国内売上上位5社の最上位スティッククリーナーを対象に 2025年に SGS-IBR(米国)で行った、という注記だけがある
- Shark LC751JLVNC … 「吸引力を最大2.5倍アップ」。注記は「エコモード時の吸引力とブーストモード時の吸引力の比較」で、自社の弱いモードとの比。どちらのモードにも絶対値が無い
W と AW は単位の名前からして別のものとして公表されています。Dyson の注記は他社製品と比べた試験の話で、比べた相手の製品名も結果の数字も販売ページからは読めません。Shark の2.5倍は、エコモードを弱くすれば大きくなる比なので、ブーストがどれだけ強いかは表しません。同じ物差しで並ぶ組が、5製品に1つもありません。
1社の中でも表記は割れています。Dreame の公式ページには、150AW とは別の報告書番号で「20,000Pa」が脚注にだけ出てきて、本文にも仕様表にも出てきません。規格名(GB/T 55048.4-2024 第5.9節)が付いているのは「衰え知らずの吸引力」という別の主張のほうで、150AW ではない。マキタの製品ページの見出し「パワフル100W&低騒音55dB(A)」は、最大の吸込仕事率をパワフルモードから、最小の騒音をエコモードから取って1行に並べています。パワフルの騒音は 66dB(A) です。
日立の説明にも読み分けられないところがあります。同じ JIS の吸込仕事率を、着脱式電池のマキタは条件付きで出している。JIS が電池で動く製品の表示を定めていないのか、日立が出さないことにしているのかは、FAQ の文面からは決められません(JIS の本文は確認していません)。
基準2:運転時間は、モード・ツール・電池の数とセットで読む
最長の運転時間を数字だけで並べると、Dreame 70分、Dyson 60分、Shark 約60分、日立 約45分、マキタ 約38分。ところが条件を添えると、5つとも別の状態の時間でした。
- Dreame の70分は、床用のブラシを付けた時間ではありません。 条件は「エコモードでコンビネーションツールを使用」。床用の照明付きソフトローラーブラシでの時間は書かれていません。Amazon の商品名の「70分連続清掃」には条件が付いていない
- Shark の約60分は電池2個分です。 条件は「バッテリー2個連続使用時」。1個あたりの時間は書かれていませんが、同じシリーズで電池1個の LC600J がエコ約30分で、ちょうど半分。1個あたりは約30分とみられます
- マキタの約38分は、この品番に付かない電池の値です。 取扱説明書に「BL1830B の場合」とあり、ほかの電池を付けたときの時間は公表されていません
- 日立の約45分はパワーヘッドを付けない状態です。 床を掃除する形では約30分。条件に「電池初期、20℃時」まで書いているのは5製品でこの製品だけです
- Dyson の最長60分は「エコモード使用時」。 どのヘッドを付けた時間かは販売ページに見当たりません
最強モードの時間を電池1個で書いているのは、日立の「強」約8分と、マキタの「パワフル」約8分の2つだけ。Shark のブースト約15分は電池2個分、Dreame と Dyson は最強モードの時間を書いていません。
基準3:質量は、何を含んだ重さかを確かめる
スティック型は手で持ち上げて使うので、重さは効きます。ところが公表されている質量は、含むものがそろっていません。
同じ1.7kgが、マキタ・Dreame・Shark の3製品に並びます。 けれども中身は別です。
- マキタ 1.7kg … 「バッテリ含む/ノズル・パイプ除く」。床を掃除する形にするとノズル179gとパイプ82gが加わって、約2.0kg(計算値)。公式の環境情報にある部品ごとの重さから足しても約2.0kgで一致します
- Dreame 1.7kg … 「本体の重量(手持ち部分)」。パイプや床用ブラシを含むかは書かれていません。手持ち部分だけなら日立と Shark のハンディ(0.8kg)の2倍を超え、パイプとブラシを含むなら Shark のスティックと同じ重さになる。どちらかは決まりません
- Shark 約1.7kg … 「スティック時」。電池を何個含むかの注記はありませんが、2個を付け替えて使う形なので、付いているのは1個とみられます
日立の「スティック 1.1kg」も内容の注記はありません。ただ、同じ仕様表の「ハンディ 0.8kg」との差の0.3kgがパイプとパワーヘッドの分と読むのが自然で、床を掃除する形の重さとみられます。 そう読めるなら、質量を公表している4製品で最も小さい値です。
販売ページの「商品の重量」の欄は、この比較には使えません。Shark は 8.1kg で梱包重量の欄と同じ値、Dyson の 4.39kg も梱包重量の欄に載る値です。ドックや箱を含んだ重さとみられます。
見落とされる軸:販売型番と、仕様が書かれている型番のずれ
このカテゴリで、比べる前に確かめておくべきことが1つあります。Amazon で売られている型番と、メーカーが仕様を書いている型番が、5製品中4製品で一致しません。
- マキタ CL286FDZW … 公式の品番一覧で、末尾 ZW は「バッテリ別売」「充電器別売」の本体だけの品番。仕様表の運転時間と質量は、電池付きの品番 CL286FDRFW に付く BL1830B を前提にしています。この品番を買っても、仕様表の前提の電池は付いてきません
- Shark LC751JLVNC … Amazon 限定の型番で、公式ストアにはありません。ただし販売ページに「マルチクロスの付属以外は LC751JLV と同じ製品」と書かれていて、関係が説明されています
- Dyson SV46FF2 AM … 公式ストアは「SV46FF2」、公式の製品ページは「SV46 FF」。末尾の「2」と「AM」で何が変わるのかは、公式でも販売ページでも確かめられませんでした。公式と仕様が同じだという記載もありません
- 日立 PV-BL1C4 W … 末尾の W はホワイトの色記号で、取扱説明書の PV-BL1C4 と同じ製品です
Dreame は公式ストアと同じ名称で、出品者も公式ストアを運営する Dreame Japan でした。
とくに影響が大きいのはマキタです。比較表の目安価格はこの本体だけの値で、ほかの4製品と違い、それだけでは動かせない状態の値段です。電池と充電器を持っていない人は、本体の目安とは別に両方を用意する必要があります。
比較表
| 項目 | 日立 コードレススティッククリーナー PV-BL1C4 | マキタ 充電式クリーナ CL286FDZW(本体のみ) | Dreame Z10 Station Mini | Dyson V12 Detect Slim Fluffy(SV46FF2 AM) | Shark EVOPOWER SYSTEM BOOST+ LC751JLVNC |
|---|---|---|---|---|---|
| 目安価格 | 3万5千円前後 | 1万7千円前後 | 6万円前後 | 8万9千円前後 | 9万5千円前後 |
| 販売型番と公式の型番 | PV-BL1C4 W(W は色記号。取扱説明書の PV-BL1C4 と同じ製品) | CL286FDZW(本体のみ。電池・充電器は別売) | Z10 Station Mini(公式ストアと同じ名称。出品者は Dreame Japan) | SV46FF2 AM(公式ページの SV46 FF と同じ製品という記載なし) | LC751JLVNC(マルチクロス以外は LC751JLV と同じ、と販売ページに記載) |
| 吸引力の表記 | 非公表 | 吸込仕事率(W) | AW | 他社との比較(数値なし) | 自社の別モードとの比 |
| 吸引力(表記のまま) | 記載なし | パワフル 100W/強 60W/標準 35W/エコ 15W | 150AW(モード・規格の記載なし) | 記載なし | エコモード比 最大2.5倍(自社試験) |
| 最長の運転時間 | 標準 約45分(パワーヘッド無)/約30分(パワーヘッド有) | エコ 約38分(BL1830B の場合) | 最大 70分(エコモード+コンビネーションツール) | 最長60分(エコモード) | エコ 約60分(バッテリー2個連続使用時) |
| 最強モードの運転時間 | 強 約8分 | パワフル 約8分(BL1830B の場合) | 記載なし | 記載なし | ブースト 約15分(バッテリー2個連続使用時) |
| 質量 | スティック 1.1kg/ハンディ 0.8kg | 1.7kg(バッテリ含む/ノズル・パイプ除く) | 本体(手持ち部分)1.7kg/ステーション 4.9kg | 記載なし | スティック 約1.7kg/ハンディ 約0.8kg |
| 電池 | 内蔵 | 着脱式・工具と共通 | 着脱式・専用 | 記載なし | 着脱式・専用 |
| 電池の電圧・容量 | DC18.0V・リチウムイオン電池(セル数5本)。容量の記載なし | 18V。ZW は電池・充電器が別売。公表値の前提は BL1830B(3.0Ah)で 54Wh(計算値) | 8 x 2,500mAh。電圧の記載なし | 記載なし | リチウムイオンバッテリー 2個。電圧・容量の記載なし |
| 自動ゴミ収集 | なし | なし | ドックあり | 記載なし | ドックあり |
| ダストカップ容量 | 0.15L | 250mL | ダストカップ 0.5L/ステーションのダストバッグ 1.25L | 記載なし | 記載なし |
| 解説 | 解説を読む ↓ | 解説を読む ↓ | 解説を読む ↓ | 解説を読む ↓ | 解説を読む ↓ |
| 購入 | Amazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る |
※記載の価格は目安です。仕様も価格も変更されるため、最新の情報は各商品ページでご確認ください。マキタ CL286FDZW の目安価格は本体のみで、電池と充電器を含みません。
商品ごとの解説
① 日立 PV-BL1C4(電池内蔵・ドックなし)
日立
日立 コードレススティッククリーナー PV-BL1C4
○ 選ぶ理由
- スティックとハンディで質量を形ごとに2つ公表している(1.1kg/0.8kg)。何を含む値かの注記は無い
- 運転時間の条件に「電池初期、20℃時」まで書いている
△ 購入前に確認
- 吸引の強さを示す数字が1つも無い
- 電池は内蔵で、利用者が交換できない(交換は有料の修理扱い)
目安価格は変動します。最新の価格・在庫は販売先でご確認ください。
全製品の比較表へ戻る ↑スティックで1.1kg、ハンディで0.8kgと、形ごとに質量を書く製品です。 何を含む値かの注記は無く、差の0.3kgが延長パイプとパワーヘッドの分だとすれば、床を掃除する形の値は、質量を公表している4製品でいちばん小さいことになります。ただし基準3のとおり、ほかの製品と含む範囲がそろっているとは言えません。目安価格は3万5千円前後。自走式のパワーヘッドが付きます。購入者のレビューでも、軽くて取り回しが楽、手首や腰に不安のある人や高齢の家族でも使いやすい、という声が繰り返し挙がっていました。今回読んだ範囲で、重さへの不満が出ていないのはこの製品だけです。
吸引の強さを示す数字は1つもありません。基準1で書いたとおり、日立はその理由を公式FAQで説明しています。数字が無いので、ほかの4製品と強さを比べる材料もありません。購入者からは、コード式や他社の上位機と比べると物足りない、カーペットの奥のほこりは取りきれない、という指摘が複数出ています。ヘッドが軽く、床から浮くことがあるという指摘もありました。
運転モードは「強」と「標準」の2つだけ。強は約8分で、床を掃除する形の標準は約30分です。
電池は DC18.0V・セル数5本のリチウムイオン電池で、容量は書かれていません。5製品で唯一、利用者が電池を交換できない製品です。 取扱説明書は「お客様ご自身では交換できません」と書き、交換には部品代のほかに作業費がかかるとしています。数年使って電池が弱ったときの選択肢は、有料の交換か買い替えになります。
充電はACアダプターのコードを本体に挿す形です。取扱説明書の付属品一覧の片方(P.3)にはスティックスタンドが載っていますが、仕様表(P.31)の標準付属品欄には載っていません。購入者からは、スタンドに立てるだけでは充電できず毎回コードを挿す手間がある、という指摘が複数出ていました。
メーカー表記の読み解きを詳しく読む
記載なし
仕様表に吸込仕事率の行そのものが無い。書き忘れではなく、日立は公式FAQで理由を書いている。内蔵電池は消耗すると一定の電力を供給できなくなって吸込力にばらつきが出るので、JIS規格では内蔵電池で動く製品の吸込仕事率は公表していない、という説明。一方、同じ JIS の吸込仕事率を、着脱式電池のマキタ CL286FD は「各標準設定バッテリの満充電相当」という条件付きで出している。JIS が電池駆動品の表示を定めていないのか、日立が出していないのかは、FAQの文面からは読み分けられない(JIS の本文は確認していない)。
標準 約45分(パワーヘッド無)/約30分(パワーヘッド有)
条件は「満充電、電池初期、20℃時」。電池が新しいときの値だと明記しているのは5製品でこの製品だけ。最長の約45分はパワーヘッド(床用の自走ヘッド)を付けない状態で、床を掃除する形の標準は約30分。運転モードは「強」「標準」の2つしかなく、強は約8分。JEMA HD-10 などの測定規格の名前は書いていない。
スティック 1.1kg/ハンディ 0.8kg
「スティッククリーナー 1.1kg」「ハンディクリーナー 0.8kg」と形ごとに2つ書くが、何を含む値かの注記は無い。電池は内蔵なのでどちらにも含まれる。差の0.3kgが延長パイプとパワーヘッドの分と読むのが自然で、1.1kgは床を掃除する形の重さとみられる。そう読めるなら、質量を公表している4製品の中で、床を掃除する形の値がいちばん小さい。
PV-BL1C4 W(W は色記号。取扱説明書の PV-BL1C4 と同じ製品)
Amazon の商品名は「PV-BL1C4 W」。末尾の W はホワイトの色記号で、取扱説明書の型式 PV-BL1C4 と色以外に違いは無いことを販売ページで確かめた。5製品で、販売型番と公式の型番の対応がいちばん素直な製品。ただし Amazon の商品名に入っている「日本製」は、取扱説明書には書かれていない。
DC18.0V・リチウムイオン電池(セル数5本)。容量の記載なし
DC18.0V、セル数5本のリチウムイオン電池。容量(mAh も Wh も)は書いていないので、電力量には直せない。電池は内蔵で、取扱説明書は「お客様ご自身では交換できません」と書き、交換には部品代のほかに交換作業費がかかる。5製品で唯一、利用者が電池を替えられない。
実機は持たず、メーカーの公表値と販売ページの記載だけから読み解いています。
購入者レビューで挙がった指摘
軽くて取り回しが楽で、手首や腰に不安のある人や高齢の家族でも使いやすいという声
コード式や他社の上位機と比べると吸引が物足りず、カーペットの奥のほこりは取りきれないという指摘
強い運転では満充電でも早く切れ、掃除できる時間が短いという指摘
ヘッドが軽く、床から浮いてしまうことがあるという指摘
髪の毛がブラシに絡まったという指摘(絡みにくいという声もあり、評価が割れている)
スタンドに立てるだけでは充電できず、毎回本体にACアダプターのコードを挿す手間があるという指摘
本体の充電の差し込み口が挿しにくく、抜きにくいという指摘
すき間用の細いノズルが付属していないという指摘
購入者レビューに共通していた指摘を要約したものです。原文は載せていません。
向いている人
- 腕や手首の負担を最優先にしたい人
- フローリング中心で、毎日短く掛ける人
- 電池の管理や付け替えを考えたくない人
向いていない人
- 毛足の長いカーペットの奥まで吸いたい人
- 強い運転で家じゅうを一度に掃除したい人
- 数年後に電池を自分で替えて使い続けたい人
② マキタ 充電式クリーナ CL286FDZW(本体のみ・電池と充電器は別売)
マキタ
マキタ 充電式クリーナ CL286FDZW(本体のみ)
○ 選ぶ理由
- 吸込仕事率をモード別に4つ、測定条件付きで公表している
- 電池の電圧と容量が分かり、電力量とモード別の平均の電力まで計算できる
△ 購入前に確認
- この型番は本体のみで、電池と充電器を別に用意しないと動かない
- 運転時間と質量は BL1830B の値で、ほかの電池の値が公表されていない
目安価格は変動します。最新の価格・在庫は販売先でご確認ください。
全製品の比較表へ戻る ↑吸引の強さを、単位と条件付きでモード別に公表しているのは5製品でこの製品だけです。 吸込仕事率 100/60/35/15W。運転音もモード別に 66/62/60/55dB(A) で、規格名(EN62841-1)まで書いています。
そして、電池の電圧と容量の両方が分かるのもこの製品だけです。 仕様の前提の BL1830B は 18V×3.0Ah=54Wh(計算値)。これを運転時間で割ると、電池から出ていく平均の電力は次のとおりです。
| モード | 運転時間(BL1830B) | 平均の電力(計算値) | 吸込仕事率 | 吸込仕事率の割合 |
|---|---|---|---|---|
| パワフル | 約8分 | 約405W | 100W | 約25% |
| 強 | 約15分 | 約216W | 60W | 約28% |
| 標準 | 約21分 | 約154W | 35W | 約23% |
| エコ | 約38分 | 約85W | 15W | 約18% |
公称の54Whを使い切ったとした計算なので、実際にはこれより小さい値になるとみられます。それでも、パワフルがエコの約5倍の電力を使うこと、吸込仕事率は電池から出ていく電力の2割前後にあたることは、公表値だけで分かります。ほかの4製品は電圧か容量のどちらかが書かれておらず、この計算ができません。
注意点は品番です。CL286FDZW は電池も充電器も付かない本体だけの品番で、目安価格の1万7千円前後はその状態の値です。 マキタの18V電池を持っていない人は、本体の目安とは別に電池と充電器を用意しないと動かせません。購入者からも、本体のみでは電池も充電器も付かなかったという指摘が複数出ています。
運転時間と質量は BL1830B の値です。使える18V電池は BL1815N から BL1860B まで5種類ありますが、ほかの電池での時間と重さは公表されていません。電力量に比例すると置いて計算すると、最大の BL1860B(108Wh)でもパワフルは約16分で、BL1830B のエコ38分の半分に届きません(手持ちの18V電池5種で運転時間を並べ直した記事)。Amazon の販売ページは、運転時間を「18V バッテリ満充電相当」とだけ書いて電池名を落としています。質量1.7kgはノズルとパイプを除いた値で、床を掃除する形では約2.0kg(計算値)です。
床用ノズルに回転ブラシはありません。購入者からは、カーペットのほこりが取り残される、別売りのヘッドが要る、という指摘が複数。パワフルでは8分ほどで切れるので予備の電池があったほうがいい、という指摘も複数ありました。一方で、運転音が静かで弱いモードなら夜にも使える、という声も複数出ています。
メーカー表記の読み解きを詳しく読む
パワフル 100W/強 60W/標準 35W/エコ 15W
JIS の吸込仕事率を、モード別に4つ公表している。条件は「各標準設定バッテリの満充電相当」、ニュースリリースは列見出しに「高機能フィルタEX」を添える。フィルタの条件まで書くのは5製品でこの製品だけ。W は吸込仕事率で、Dreame の AW とは別の量として公表されており、公表値から換算はできない。製品ページの見出し「パワフル100W&低騒音55dB(A)」は、最大の吸込仕事率(パワフル)と最小の騒音値(エコ)を別のモードから並べたもので、パワフルの騒音は 66dB(A)。
エコ 約38分(BL1830B の場合)
製品ページは「1充電使用量(目安)」、ニュースリリースは「連続使用時間」、取扱説明書は「連続使用可能時間」と、呼び名が3通りあるが値(8/15/21/38分)は同じ。どの電池の値かは製品ページに無く、取扱説明書に「BL1830B の場合」、ストレートパイプ・ノズル・高機能フィルタEX 装着時とある。使える電池は BL1815N から BL1860B まで5種類あるが、公表されているのは BL1830B の時間だけ。Amazon の販売ページも運転時間を「18V バッテリ満充電相当」とだけ書き、電池名を落としている。
1.7kg(バッテリ含む/ノズル・パイプ除く)
1.7kg は「バッテリ含む/ノズル・パイプ除く」。取扱説明書で分かる含む電池は BL1830B。床を掃除する形にするとノズル179gとパイプ82gが加わり、約2.0kg(計算値)。公式の環境情報の内訳(本機1.1kg+バッテリ635g+ノズル+パイプ)で足しても約2.0kgで一致する。環境情報の「本機 1.1kg」は電池も抜いた値で、日立の「スティック 1.1kg」とは別の範囲。容量の大きい電池を付ければ重さも変わるが、その値は公表されていない。
CL286FDZW(本体のみ。電池・充電器は別売)
公式の品番一覧では、CL286FDRFW(白)と CL286FDRFO(オリーブ)がバッテリ BL1830B 1本と充電器 DC18RF 付き、CL286FDZW と CL286FDZO が「バッテリ別売」「充電器別売」。4品番で取扱説明書は同じで、ZW は RFW と同じ機械に電池と充電器が付かないだけと、公式の記載で言える。比較表の目安価格はこの本体だけの値で、ほかの4製品と違って、そのままでは動かせない状態の値段になる。
18V。ZW は電池・充電器が別売。公表値の前提は BL1830B(3.0Ah)で 54Wh(計算値)
5製品で唯一、電圧と容量の両方が公表されていて、電力量に直せる。BL1830B は 18V×3.0Ah=54Wh(計算値)。これを運転時間で割ると、電池から出ていく平均の電力はパワフル約405W/強約216W/標準約154W/エコ約85W(公称の電力量を使い切ったとした計算値)。吸込仕事率はそのうち約18〜28%にあたる。18V の電池はマキタの電動工具と共通で、すでに持っている人は買い足さずに済む。
実機は持たず、メーカーの公表値と販売ページの記載だけから読み解いています。
購入者レビューで挙がった指摘
数回使っただけで故障したという報告
本体のみの品番では電池も充電器も付かず、届いてもそのままでは使えないという指摘
カーペットのほこりが取り残される、回転ブラシの付いたヘッドが無いので別売りのヘッドが要るという指摘
パワフルでは8分ほどで切れ、電池の減りが早いので予備の電池があったほうがいいという指摘
運転音が静かで、弱いモードなら夜にも使えるという声
布団用のノズルや壁掛けの置き台が付かず、別に買う必要があるという指摘
フィルターが詰まりやすく、手入れの手間がかかるという指摘
電池が重いという指摘
カーペットで使うと静電気がひどいという指摘
購入者レビューに共通していた指摘を要約したものです。原文は載せていません。
向いている人
- マキタの18V電池と充電器をすでに持っている人
- フローリング中心で、こまめに短く掛ける人
- 電池を自分で交換しながら長く使いたい人
向いていない人
- 電池も充電器も持っていない人(本体の目安とは別に両方が要る)
- カーペットの奥のほこりまで取りたい人
- パワフルモードで家じゅうを一度に掃除したい人
③ Dreame Z10 Station Mini(自動ゴミ収集ステーション付き)
Dreame
Dreame Z10 Station Mini
○ 選ぶ理由
- 自動ゴミ収集ステーションが付き、ダストバッグの交換目安(約45日)が書かれている
- 運転時間の条件(エコモード+コンビネーションツール)を注記で明かしている
△ 購入前に確認
- 150AW がどのモード・どの規格の値か書かれていない
- 最長70分は床ブラシを付けない条件の値で、床ブラシでの時間が書かれていない
目安価格は変動します。最新の価格・在庫は販売先でご確認ください。
全製品の比較表へ戻る ↑自動ゴミ収集ステーションが付き、そのダストバッグの交換目安まで書いている製品です。 ダストバッグは1.25Lで、自社の清掃テストで約45日ごとに交換、という注記があります。この45日は週3回掃除した試験での値で、回数に戻すと約19回分です。毎日かける家に割り戻すと約19日になります(1回に吸うゴミの量が試験と同じとした計算値。交換目安を掃除の頻度ごとに置き直した記事)。目安価格は6万円前後。本体のダストカップも0.5Lと公表しています。
吸引の強さは150AW。ただし基準1で書いたとおり、どのモードの値か、どの規格で測ったかが書かれていません。同じページの脚注には、別の報告書で「20,000Pa」もあります。
最大70分は、エコモードでコンビネーションツール(手に持って使う小さなノズル)を付けた時間です。床用ブラシでの時間は書かれていません。購入者からも、家全体を一度に掃除すると電池が足りない、強いモードでは減りが早い、という指摘が複数出ていました。電池は着脱式なので、予備を用意すれば続けて使えます。
電池は「8 x 2,500mAh」。セルの本数と1本の容量で、電圧が書かれていないので電力量には直せません。マキタの 3.0Ah とも mAh の数字どうしでは比べられません。
購入者から複数出ていたのが、ステーションの大きさと本体の重さです。ステーションが思ったより大きく「ミニ」から想像したより場所を取る、本体が重く高齢の家族には扱いにくい、という指摘。ステーションは4.9kgで、外寸は公表されていません。本体の「手持ち部分 1.7kg」が何を含むかも書かれていないので、重さは買う前に数字で詰めきれません。
メーカー表記の読み解きを詳しく読む
150AW(モード・規格の記載なし)
仕様表の「吸引力 150AW」の注記は「当社研究所でのテストに基づくデータ」と報告書番号だけで、どのモードの値か、どの規格で測ったかは書いていない。規格名(GB/T 55048.4-2024 第5.9節)が付いているのは、同じページの「衰え知らずの吸引力」のほう。さらに脚注には別の報告書番号で「20,000Pa」があるが、本文と仕様表のどこにも出てこない。1枚のページに AW と Pa の2つの単位が、別々の報告書で載っている。マキタの W とは別の量で、換算はできない。
最大 70分(エコモード+コンビネーションツール)
70分の条件は「エコモードでコンビネーションツールを使用」。コンビネーションツールは手に持って使う小さなノズルで、床用の照明付きソフトローラーブラシを付けた時間ではない。床ブラシでの時間も、エコ以外のモードの時間も書いていない(「3つのモード」とあるがモード名も無い)。Amazon の商品名の「70分連続清掃」には条件が付いていない。
本体(手持ち部分)1.7kg/ステーション 4.9kg
「本体の重量(手持ち部分)1.7kg」。延長パイプ・床ブラシ・電池を含むかの注記は無い。手持ち部分だけの意味なら、日立や Shark のハンディ(0.8kg)の2倍を超え、パイプと床ブラシを含むなら、Shark のスティック時の約1.7kgと同じになる。どちらかは公表値からは決まらない。自動ゴミ収集ステーションは別に4.9kgで、外寸は書かれていない。
Z10 Station Mini(公式ストアと同じ名称。出品者は Dreame Japan)
出品者は公式ストアを運営する Dreame Japan で、名称も公式と同じ。型番に余分な記号は付いていない。ただし販売ページは公式と仕様が同じだとは書いておらず、電圧・Wh・Pa の記載も無い。販売ページの属性欄は電池を「電池内蔵」としているが、公式は「バッテリーは着脱式で交換も簡単」と書く。
8 x 2,500mAh。電圧の記載なし
「8 x 2,500mAh」はセルの本数と1本の容量で、直列か並列か、電圧が書かれていない。電力量(Wh)に直せず、マキタの 3.0Ah(18V)とも mAh の数字どうしでは比べられない。掃除機本体の定格出力 490W は書かれているが、電力量が無いので運転時間とは結び付けられない。電池は着脱式で、予備があれば長く使えると公式が書いている。
実機は持たず、メーカーの公表値と販売ページの記載だけから読み解いています。
購入者レビューで挙がった指摘
ステーションが思ったより大きく、「ミニ」という名前から想像したより置き場所が要るという指摘
本体が重く、高齢の家族には扱いにくいという指摘
家全体を一度に掃除すると電池が足りず、強いモードでは減りが早いという指摘
ゴミが自動で吸い上げられ、ゴミに直接触れずに済むという声
ダストバッグが消耗品で、定期的な交換の費用がかかるという指摘
カーペットの奥のゴミにはやや弱いという指摘
フィルターなどの手入れに手間がかかるという指摘
排気が使う人の側に当たる向きになっているという指摘
ステーションが動くときの音が気になるという指摘
購入者レビューに共通していた指摘を要約したものです。原文は載せていません。
向いている人
- ゴミ捨ての回数を減らしたい人
- ステーションの置き場所(重さ4.9kg)を先に確保できる人
- ペットの毛や髪の毛の多い床をこまめに掃除したい人
向いていない人
- 本体を持ったときの軽さを最優先にしたい人
- 広い家を1回の充電でまとめて掃除したい人
- ダストバッグなどの消耗品の継続的な出費を避けたい人
④ Dyson V12 Detect Slim Fluffy(SV46FF2 AM)
ダイソン
Dyson V12 Detect Slim Fluffy(SV46FF2 AM)
○ 選ぶ理由
- 運転時間の条件(エコモード)が販売ページに書かれている
- 吸引の試験の規格名・試験機関・年まで注記に書いている
△ 購入前に確認
- 販売ページに吸引力・質量・電池・ダストカップ容量の数値が見当たらない
- 販売型番 SV46FF2 AM と公式の SV46 FF が同じ仕様だという記載が無い
目安価格は変動します。最新の価格・在庫は販売先でご確認ください。
全製品の比較表へ戻る ↑5製品で、販売ページから読み取れる仕様がいちばん少ない製品です。 公式サイトの仕様表は確認できず、取得できた取扱説明書にも仕様の頁がありませんでした。そのため、この記事の数字は販売ページの記載だけに拠っています。目安価格は8万9千円前後。
販売ページで読めた仕様は、運転時間「最長60分(エコモード使用時)」と、床用の Fluffy Optic クリーナーヘッドの幅(250mm)くらいです。吸引の強さは、他社製品と比べた試験の注記だけで数値がありません。質量・電池の電圧と容量・ダストカップの容量は見当たりませんでした。質量として出てくる4.39kgは梱包重量とみられます。
電池については、販売ページの属性欄に「電池内蔵」とあります。ただ、同じ欄の書き方は、公式が「バッテリーは着脱式」と書く Dreame にも付いていて、取り外せるかどうかの欄としては読めないとみられます。この記事では電池の方式を「記載なし」としました。
型番も確かめきれていません。Amazon は SV46FF2 AM、公式の製品ページは SV46 FF で、公式と仕様が同じだという記載はありません。
購入者のレビューで複数挙がっていたのは、緑色の光で床のほこりが浮かび上がって取り残しが見える、という声です。一方で、強いモードでは電池の減りが早い、フィルターの手入れの回数が多い、ヘッドがベッド下や狭いすき間に入らないことがある、という指摘も複数ありました。ブラシの回転が止まった、修理が必要になったという報告も複数出ています。
メーカー表記の読み解きを詳しく読む
記載なし
販売ページに吸引力の数値が無い。書かれているのは注記で、IEC 62885-4 の 5.11 による標準クリーナーヘッドでの吸引力試験を 2025年に SGS-IBR(米国)で実施し、ダイソンを除く国内売上上位5社の最上位スティッククリーナーを対象にした、という内容。他社製品と比べた結果を示すための注記で、ほかの製品と並べられる絶対値は出てこない。比べた5社の製品名も書かれていない。
最長60分(エコモード)
「最長60分」の条件は「エコモード使用時」。どのヘッドやツールを付けた時間かは販売ページに見当たらず、ほかのモードの時間も書かれていない。Dreame の70分のように床ブラシではない条件なのか、床用ヘッドの条件なのかは読めない。
記載なし
販売ページで質量として読めるのは商品属性の 4.39kg だけで、これは梱包重量の欄に載っている値。スティックの質量ではなく、箱と付属品を含んだ重さとみられるので、この記事では使わない。スティック時・本体のみ・電池込みのどれも公表値が見つからず「記載なし」とした。
SV46FF2 AM(公式ページの SV46 FF と同じ製品という記載なし)
Amazon の商品属性の型番は「SV46FF2 AM」。公式ストアは「SV46FF2」、公式の製品ページは「SV46 FF」で、3つの型番が並ぶ。末尾の「2」と「AM」で何が変わるかは公式で確かめられず、販売ページにも公式と仕様が同じだという記載は無い。「国内正規品」の表記も見当たらない。公式サイトは機械から読めず、取得できた取扱説明書(SV46 の別の版)には仕様表が無かった。
記載なし
販売ページの属性欄に「電池内蔵」とあるが、同じ欄の書き方は公式が着脱式と書く Dreame にも付いていて、電池を取り外せるかどうかの欄としては読めないとみられる。電圧も容量も記載なし。公式の仕様で裏付けられていないので、電池の方式は「記載なし」とした。
実機は持たず、メーカーの公表値と販売ページの記載だけから読み解いています。
購入者レビューで挙がった指摘
ブラシの回転が止まった、修理が必要になったという報告
中古品が新品として届いたという報告
緑色の光でほこりが浮かび上がり、取り残しが見えるという声
強いモードでは電池の減りが早く、短時間で切れるという指摘
フィルターの手入れの回数が多く、奥のフィルターまでゴミが抜けるという指摘
ヘッドがベッド下や狭いすき間に入らないことがあるという指摘
壁と床の角のゴミが取りにくく、ツールの付け替えが要るという指摘
ゴミをためられる量が思ったより少ないという指摘
本体が重いという指摘
画面に出る吸い込んだ量の表示が分かりにくいという指摘
購入者レビューに共通していた指摘を要約したものです。原文は載せていません。
向いている人
- 床のほこりを光で照らして確かめながら掃除したい人
- 数値ではなく実店舗や公式サイトで仕様を確かめてから選べる人
向いていない人
- 買う前に質量や電池の仕様を数字で比べたい人
- ゴミ捨てを自動ゴミ収集に任せたい人(販売ページに記載が無い)
- ベッド下など低いすき間を頻繁に掃除する人
⑤ Shark EVOPOWER SYSTEM BOOST+ LC751JLVNC(自動ゴミ収集ドック付き・電池2個)
Shark
Shark EVOPOWER SYSTEM BOOST+ LC751JLVNC
○ 選ぶ理由
- 販売型番と公式の型番の関係を販売ページで説明している
- 電池2個が付き、付け替えで運転時間を延ばせる
△ 購入前に確認
- 吸引の数字が自社のエコモードとの比だけで、絶対値が無い
- 最長60分・最強15分はどちらも電池2個分の値
目安価格は変動します。最新の価格・在庫は販売先でご確認ください。
全製品の比較表へ戻る ↑電池が2個付き、自動ゴミ収集ドックを持つ製品です。 ドックは充電台を兼ね、紙パックは不要で、ゴミ捨ては月1回が目安と公式は書いています。ただし、週に何回掃除しての月1回かは書かれておらず、Dreame の約45日とは同じ条件で比べられません。購入者からも、ゴミ捨てがドック任せで済むという声が複数ありました。目安価格は9万5千円前後で、5製品で最も高い価格帯です。
販売型番の LC751JLVNC は Amazon 限定で、販売ページに「マルチクロスの付属以外は LC751JLV と同じ製品」とあります。電池の個数は販売ページに明記されていませんが、公式の LC751JLV の同梱物は電池2個で、この記載から同じと読めます。
運転時間は電池2個分の値です。 エコ約60分・ブースト約15分は、どちらも「バッテリー2個連続使用時」。電池1個あたりはエコで約30分とみられます(基準2)。購入者のレビューにも、電池の持ちが短いという指摘が複数あり、そのうち1件は30〜40分ほどと書いていました。
吸引の強さの数字は「エコモード比で最大2.5倍」だけで、絶対値はありません。この2.5倍は、壁際を検知して強くする機能の説明に付いた数字です。購入者からは、壁際や隅のほこりが残るという指摘が複数出ています。
シリーズの見出し「1.5kg以下のコードレス掃除機の中で最高クラスの掃除性能」は、注記の比較対象が兄弟機の LC600J です。LC751J 自身のページは「1.5kg以下は LC600J のみ」と書いていて、スティック約1.7kgのこの製品には当てはまりません。
ボタン1つでパイプが曲がる機能は「LC751JLV のみ」と公式にあります。購入者のレビューにも、色によっては曲がらないモデルがあるという指摘が1件ありました。今回の LC751JLVNC は LC751JLV と同じ製品なので、この機能が付く側です。
メーカー表記の読み解きを詳しく読む
エコモード比 最大2.5倍(自社試験)
吸引の強さの数字は「エッジセンサーが壁際を検知して吸引力を最大2.5倍アップ」だけで、注記は「エコモード時の吸引力とブーストモード時の吸引力の比較」。自社の弱いモードと強いモードの比で、どちらにも絶対値が無い。比はエコを弱くするほど大きくなるので、ブーストがどれだけ強いかは表さない。W・AW・Pa のどれも書かれておらず、ほかの4製品と並べる数字が1つも無い。
エコ 約60分(バッテリー2個連続使用時)
約60分・約15分の条件は「バッテリー2個連続使用時」。電池1個あたりの時間は書いていない。同じシリーズで電池1個の LC600J はエコ約30分・ブースト約7分30秒で、ちょうど半分。1個あたりはエコで約30分とみられる。「最長60分」の対象型番は、製品ページが「LC751J/LC701Jのみ」、シリーズページが「LC751J、LC700Jシリーズのみ」と割れている。
スティック 約1.7kg/ハンディ 約0.8kg
「コードレススティック:約1.7kg」、ニュースリリースは「約1.7kg(スティック時)」。電池を何個含むか、床ヘッドを含むかの注記は無い。電池は付け替えて使う2個なので、スティックに付いているのは1個とみられる。販売ページの「商品の重量」8.1kg は梱包重量と同じ値で、ドックと箱を含んだ重さとみられる。シリーズの見出し「1.5kg以下のコードレス掃除機の中で最高クラスの掃除性能」の比較対象は LC600J で、LC751J 自身のページが「1.5kg以下は LC600J のみ」と書いている。
LC751JLVNC(マルチクロス以外は LC751JLV と同じ、と販売ページに記載)
Amazon 限定の LC751JLVNC は公式ストアに無い型番だが、販売ページに「マルチクロスの付属以外は『LC751JLV』と同じ製品」と書かれている。5製品で、販売型番と公式の型番の関係を販売ページ自身が説明しているのはこの製品だけ。電池の個数は販売ページに明記が無いが、公式の LC751JLV の同梱物は電池2個で、この記載から同じと読める。
リチウムイオンバッテリー 2個。電圧・容量の記載なし
電池は2個で着脱式。電圧も容量も書いていないので電力量に直せない。運転時間が2個分の値で書かれているのは、2個を付け替えて使う前提だから。公式はリチウムイオンバッテリーを保証の対象外としている。本体の保証3年は、メーカー保証2年に公式オンラインストアの保証1年を足した値。
実機は持たず、メーカーの公表値と販売ページの記載だけから読み解いています。
購入者レビューで挙がった指摘
満充電にならない、1か月ほどで故障したという報告
修理の対応がスムーズでなかったという報告
ゴミ捨てがドック任せで、捨てる回数が月1回ほどで済むという声
電池の持ちが短い、強いモードではさらに短いという指摘
自動ゴミ収集のときの音が大きいという指摘
壁際や隅のほこりが残るという指摘
電池が重く、ツールを付けるとさらに重くなるという指摘
床用ヘッドの吸引が期待より弱いという指摘
本体やフィルターにゴミや粉じんが詰まることがあるという指摘
パイプが曲がる機能は色によって付いていない(黒には無い)という指摘
厚手のじゅうたんでは使いにくいという指摘
購入者レビューに共通していた指摘を要約したものです。原文は載せていません。
向いている人
- ゴミ捨ての回数を減らしたい人
- 家具の下を掃除する機会が多い人
- 電池を付け替えながら長めに掃除したい人
向いていない人
- 電池1個で60分使えると考えている人
- 厚手のじゅうたんが多い家
- ドックの動作音が気になる時間帯に掃除する人
レビューで多かった不満と、その対処
製品をまたいで共通していた指摘が4つあります。どれも、公表値の書き方とつながっていました。
1. 最強モードでは、思ったより早く電池が切れる
5製品すべてで、複数の購入者が指摘しています。日立は強い運転で満充電でも早く切れる、マキタはパワフルで8分ほど、Dyson と Dreame は強いモードで減りが早い、Shark は電池の持ちが短い。
公表値を見ると当然の結果です。最強モードの時間を電池1個で書いている日立とマキタは、どちらも約8分。基準2で見たとおり、最長の時間はどれもエコモードの値で、Dreame の70分は床用ブラシではない条件、Shark の60分は電池2個分でした。
対処:最長の運転時間ではなく、最強モードの時間で家の広さと突き合わせる。 最強モードの時間を書いていない Dreame と Dyson は、買う前には分かりません。家全体を一度に掃除したいなら、電池を付け替えられる製品(マキタ・Dreame・Shark)で予備の電池を用意する手があります。日立は電池が内蔵で、この手が使えません。ただし、予備を足して途切れずに回せるのは、1本を使い切るまでにもう1本の充電が終わる組だけです。公表の充電時間を運転時間で割ると、1倍を下回ったのはマキタのエコ(充電器 DC18RF と電池 BL1830B の組)だけでした。モードごとの比と、外した電池を本体と別に充電できるかは、充電時間と予備の電池の記事で並べています。
2. カーペットの奥のほこりが取りきれない
日立・マキタ・Dreame で複数の購入者が、Shark でも厚手のじゅうたんで使いにくいという指摘が出ています。4製品にまたがる不満です。
吸引の数字からは、この差は読めません。マキタの100Wも Dreame の150AWも、カーペットで測ったとは書いていない。マキタの床用ノズルには回転ブラシが無く、購入者からも別売りのヘッドが要るという指摘がありました。
対処:カーペットが多い家なら、床用ヘッドに回転ブラシがあるかを先に確かめる。 吸引の数字の大小より、ヘッドの形のほうが確かめやすい情報です。
3. 1.7kg前後でも「重い」と感じる人がいる
マキタ・Dyson・Shark・Dreame で、重さへの不満が出ています。Dreame では、本体が重く高齢の家族には扱いにくいという指摘が複数、Shark では電池が重い、ツールを付けるとさらに重くなるという指摘が複数ありました。重さの不満が出ていないのは、床を掃除する形で1.1kgとみられる日立だけです。
基準3で見たとおり、3製品に並ぶ1.7kgは含むものがそろっていません。マキタは床を掃除する形にすると約2.0kg(計算値)です。
対処:質量は「何を含むか」まで読んでから比べる。 手首や腕に不安があるなら、含むものが分かっている値どうしで比べ、分からない製品は店頭で持ってみるのが確実です。
4. フィルターの手入れに手間がかかる
日立・マキタ・Dyson・Dreame・Shark のすべてで、フィルターの掃除が面倒、詰まりやすいという指摘が出ています。Dyson では奥のフィルターまでゴミが抜けるという指摘も複数ありました。自動ゴミ収集ドックは、ゴミ捨ての手間は減らしても、本体のフィルターの手入れまでは代わってくれません。
対処:届いたら、フィルターの外し方と洗い方を取扱説明書で先に確認しておく。 詰まってから調べるより、手入れの間隔を決めておくほうが吸い込みの低下に気づきやすくなります。
なお、自動ゴミ収集の2製品では、ドックが動くときの音が気になるという指摘が Shark で複数、Dreame で1件出ています。
状況別のおすすめ
| こういう人 | 候補 | 理由 |
|---|---|---|
| マキタの18V電池と充電器をすでに持っている | ② マキタ CL286FDZW | 本体だけ買えば動く。電池は工具と共通で、予備も使い回せる |
| 腕や手首の負担をいちばん減らしたい | ① 日立 PV-BL1C4 | 床を掃除する形で1.1kgとみられ、公表値で最も小さい |
| ゴミ捨ての回数を減らしたい | ③ Dreame または ⑤ Shark | 自動ゴミ収集が付く。ステーション・ドックの置き場所が要る |
| 家具の下を掃除することが多い | ⑤ Shark LC751JLVNC | ボタン1つでパイプが曲がる。電池2個で付け替えもできる |
| 電池を自分で替えて長く使いたい | ② マキタ・③ Dreame・⑤ Shark | 着脱式。日立は内蔵で、交換は有料の修理扱い |
| 吸引の強さを数字の根拠付きで知りたい | ② マキタ CL286FDZW | 単位と条件をそろえて公表しているのはこの製品だけ。ただし他社と並べられる数字ではない |
| 床のほこりを光で確かめながら掃除したい | ④ Dyson V12 Detect Slim Fluffy | 緑色の光でほこりが見えるという声が複数。仕様は公式や店頭で確かめたい |
日立 コードレススティッククリーナー PV-BL1C4
マキタ 充電式クリーナ CL286FDZW(本体のみ)
Dreame Z10 Station Mini
Dyson V12 Detect Slim Fluffy(SV46FF2 AM)
Shark EVOPOWER SYSTEM BOOST+ LC751JLVNC
買ったあと、最初にやること
- マキタ CL286FDZW なら、手持ちの電池の型番を見る — 仕様表の運転時間と質量は BL1830B(3.0Ah)の値です。容量の違う電池では時間も重さも変わり、その値は公表されていません。型番の Ah に18を掛けると電力量になり、BL1830B の0.5倍(BL1815N)から2倍(BL1860B)までの幅に収まります。その比で置いた目安は電池の型番ごとの運転時間の記事に並べています
- いつものモードで、何分もつかを一度計っておく — 公表の最長時間はエコモードの値です。自分の家の広さと使うモードでの時間を知っておくと、電池が弱ってきたときにも気づけます
- Shark なら、2個目の電池を充電しておく — 公表の約60分は2個を続けて使った時間です。充電時間の約3.5時間は1個分か2個分かが書かれておらず、どちらに読んでも、2個を使い切ってから次に使えるのは早くても約3.5時間後です(充電時間と予備の電池の記事)
- Dreame・Shark なら、ステーションの置き場所とコンセントを決めてから開ける — Dreame のステーションは4.9kgで、外寸は公表されていません
- 日立なら、充電する場所をコンセントの近くに決める — 充電は本体にACアダプターのコードを挿す形です
- フィルターの外し方と洗い方を取扱説明書で確認する — 5製品すべてで手入れの手間が指摘されています
- 届いた箱と本体の状態を確かめる — Dyson では中古品が新品として届いたという報告が1件ありました。1件だけですが、開封時に付属品と保証書がそろっているかを見ておくと、あとで困りません
吸引の数字で選べないとなると、決め手が無いように感じるかもしれません。ただ5製品を並べると、選ぶ手がかりは吸引の数字の外にありました。 最強モードで何分もつか、質量が何を含むか、電池を替えられるか、そして買う型番に電池が付いてくるか。どれも公表値で確かめられます。
よくある質問
- 150AWと吸込仕事率100Wでは、どちらが吸引力が強いのですか?
公表値からは決められません。AW と W は別の量として公表されていて、換算する方法が示されていないためです。
さらに、Dreame の150AW はどのモード・どの規格で測ったかが書かれておらず、マキタの100W はパワフルモードで電池が満充電相当という条件付きの値です。条件もそろっていないので、数字の大小で強さの順番は付けられません。
- 日立のコードレス掃除機に吸引力の数字が書かれていないのはなぜですか?
日立は公式FAQで、内蔵電池は消耗すると一定の電力を供給できなくなって吸込力にばらつきが出るため、JIS規格では内蔵電池で動く製品の吸込仕事率を公表していない、と説明しています。
一方で、着脱式電池のマキタは同じ JIS の吸込仕事率を条件付きで公表しています。JIS 側が電池で動く製品の表示を定めていないのか、日立が出さないことにしているのかは、FAQ の文面からは読み分けられません。
- 運転時間60分や70分の機種なら、床掃除を1時間続けられますか?
公表値の条件を見るかぎり、そうとは言えません。Dreame の70分は床用ブラシではなく小さなツールを付けたエコモードの時間で、Shark の約60分は電池2個を続けて使った時間です。Dyson の60分もエコモードの値で、付けるヘッドの条件は販売ページに見当たりません。
最強モードの時間を電池1個で書いている日立とマキタは、どちらも約8分でした。床を掃除する形で、使うモードでの時間を基準にするほうが確かです。
- マキタの本体のみのモデルを買うと、ほかに何が必要ですか?
18V の電池と、その充電器が必要です。CL286FDZW は電池も充電器も付かない品番で、公式の仕様表の運転時間と質量は、電池付きの品番に付く BL1830B を前提にしています。
マキタの18V電池と充電器をすでに持っていれば、本体だけで使えます。持っていない場合は、本体の目安とは別に両方を用意することになるので、電池付きの品番と合わせて比べるのが確かです。